

全然知らなかったです
もう4話まで話が進んでました。
中学校で人気のドラマらしく、Rさん(中3)が録画していたので、第4話を家族で見ました。
なぜ弱視なのか、や、どれくらい見えないのか、弱視以外に何かあるのか、など、事情はその人によって違うと思います。
Rさんの場合は、経線弱視でしたが、他にはなく、斜視などもありませんでした。
4話だけみて原作も知らなかったわたしは、まずストーリーについていくのが大変でしたが、Rさんがどれくらい見えていなかったのか、リアルな感じが少しわかって、Rさんの親だけど、Rさんの感覚が全然わかってなかったことに気づかされました。本人も幼いため詳細な説明とか無理だとはいえ、見えていないということは知っていても、理解が足りなかったと思います。
Rさんは年長途中まであまり見えていなかった(0.2~0.4くらい。強い乱視。くっきり0.4見えるのとはちがいます)ため、見えていない頃の記憶が鮮明にあります。
ドラマを見て
「うんうん、見え方こんな感じだった」
と納得していました。
Rさんは、硬筆を年中の春から習っていましたが、文字を正確に覚えるのがそもそも難しかったようで全然書けませんでした。文字を雰囲気で読むことはできるらしく、絵本などは不思議と読めます。近目で。読めるけど書けない。それがわたしにはよくわかっていませんでした。
先生の説明を聞いて、どうやら一生懸命実践してるっぽいのですが、「え!なんでそうなるの!?」と思うことばかりでした。
ふるえる線
向きのちがうハネやはらい
不思議な鏡文字の連発
わかったと言うのにできない。
われながらイライラしました…
先生はすごく気が長くて、とても優しくて、それが救いだったと思います
「子どもってまわりの見よう見まねで吸収していくから」
「ほっといてもまわり見て自然にできるようになるんだから」
幼児時代、ありとあらゆるシーンで、どれだけこれを言われてきたことでしょうか。
だから、そもそも見えていないんですよ。
治療のためにめがねかけてるけど、それで見えてるわけじゃないんですよ。
悪気のない「当たり前」にさらされてたなあ。
社会はそんなもんだと思ってたなあ。
そんなことを思い出させてくれるドラマでした。
わたしも、悪気なく他者への理解が足りないこと、たくさんあるんだろうな、と気づかされますね。
その後、Rさんは、眼鏡治療のおかげで自然に矯正視力が出ました。
自分なりの得意を見つけて、地道に継続してきたと思います。
Rさんが、書道習ってて本当に良かったな~と言うのはすごくうれしいです。(人生に役立ってるようです)
それは、どんなにダメでも、気長に一生懸命教えてくれた先生のおかげだと思います。
今年、佐久全国臨書展で近代美術館賞を受賞できて、先生すごく喜んでくださいました
あのRさんが臨書~…しみじみ~………
弱視だったのは幼児の頃のことなので、Rさんが
(あの毎日見えなかった頃を弱視というらしい)
と知ったのは大きくなってからです。
自分は治療で視力が出たけれど、そうでない人もいるということも忘れずに、人にはそれぞれ事情があって、他者の立場を理解するということを大切にしてほしいなと思いました。