抗がん剤論争 | 一トローンボン吹きの肺がん対峙記

一トローンボン吹きの肺がん対峙記

初期の肺ガンが見つかって手術。その後2年半経って再発、放射線治療。7ヵ月後に副腎転移。標準治療、標準外にかかわらず最適な治療法を模索し続けるアマチュア・ジャズ・トロンボーン吹きの記録。

ここ最近、抗がん剤論争が激しい。

発信源は過去にも話題になっているk医師。

「抗がん剤は効かない。」

確かに完治する、根治できることが
「抗がん剤が効く」ということであれば、
「抗がん剤は効かない。」は正解。

でも中々マスコミははっきり報道しないけれど、
抗がん剤等の化学療法しか選択肢がない
進行がんであれば、幾つかのがん種を除くと、
ほとんどのがんで根治はまず無理なことは
がん患者は大抵理解しているのではないか?と思う。
(でも本当にそうかは確信は持てません。
もしかすると、あえてその事をはっきり言わない
医師も多いのかもしれません。)

私の場合、1年前の再発の際に当時の主治医に尋ねました。
切除したと同じ側の肺門切除面と隣接縦郭リンパ節の
何ヶ所かへの再発だったので、
放射線等での治療は難しいのかを確認したところ、
この段階でその治療は意味が無い。
化学療法でタタクしかない。
しかしどの選択をしても、進行した段階では治ることはない、
抗がん剤でがんを縮小させて進行を抑えるしかない、
という意味の事を言われました。

これには疑問があったのでセカンドオピニオンで
別の公立病院で話しを聞いたのですが、
回答は同じでした。
結局標準治療であれば、
大抵の病院で同じ選択になるということです。

それにも納得できなかったので、
標準ではない治療をしている医師に
サードオピニオンを求めた訳です。

その時の話しとしては、
確かに抗がん剤で治す事はできない。
しかし、標準の治療では副作用が大きく、
低いQOLしか望めない。
少ない量の抗がん剤で、
副作用をコントロールして、いくのが延命する鍵。
今のあなたの状態であれば、
しばらく無治療で様子を見る方が、
長く生きられる可能性がある。
しかも、もしかすると放射線で治療をすれば、
まだ根治の可能性もある。
ということで、さらに別の放射線医師を紹介してもらい、
実際に放射線治療を選択した。

そこで言われた事は、
現段階だったら放射線治療で根治の可能性は30%程度ある。
しかし、化学療法では0%。
どちらを選択するかは患者さんの考え方次第。

いずれにしても私が診てもらったた医師は、
全員がきっぱり「抗がん剤でがんを治す事はできない。」
と明言していた。

だからといって「抗がん剤は効かない」というのはおかしい。
うまくコントロールして使用すれば、
無治療よりも延命は可能なはず、と思う。

患者も知識・情報をできる限り持ち、
自分が受ける治療にどんな意味があり、
どんな効果があるかを理解して望まないと、
納得できる治療を受ける事はできないように感じる。