アドボカシー(advocacy)とは、本来「擁護」「支持」「唱道」などの意味を持つ言葉で、日本では、近年、「政策提言」や「権利擁護」の意味で用いられるようになっている。
また、アドボカシーを、社会問題に対処するために、政府や自治体及びそれに準ずる機関に影響をもたらし、公共政策の形成及び変容を促すことを目的とした活動であると定義する専門家もいる。
権利擁護としてのアドボカシーについては、(あまり組織的でなく、適度な)権利の代弁、擁護のことを指すとされ、その場合の例として、自ら自己の権利を充分に行使することのできない、終末期の患者、障害者、アルツハイマー病、意識喪失の患者などの権利を代弁することなどがあげられる。また、患者会やSHG(セルフヘルプグループ)などが、ある程度組織的にアドボカシーを行う場合もある。
一方、政策提言としてのアドボカシーについては、特定の問題について政治的な提言を行うことと定義され、日本でも保健医療や、雇用における性差撤廃、地球温暖化防止などの環境問題、公共事業問題など広範な分野で活発な政策提言活動が行われている。
特に、NGO/NPOなどが行う市民活動の分野では、アドボカシーは反政府、反企業といった対立の構図ではなく、論理的・科学的な政策を「代替案を示して提言する」活動であり、最もNGO/NPOらしい活動と定義する学者や専門家は多い。
アドボカシーはプロパガンダと似ているが、プロパガンダと異なり、もっと中立的で、誠実、平穏な活動を指す。また、ロビイング活動そのものや、そこにいたる代弁・弁護活動までも含めたものをアドボカシーとする考え方もある。
最近では、成年後見制度などとも関係して、超高齢社会の中で話題になることも多くなっている。
さらに、日本の政府がNGO/NPOによる政策提言能力の向上を目的とした表彰制度を行っているが、そもそも提言を受ける側である国が提言する側を表彰することについては、NGO/NPOの中に疑問の声もある。 (出典:フリー百科事典『ウイキペディア(Wikipedia)』