今回は印象に強く残ったシーンをいくつかご紹介したいと思います。前回までにブログで触れたシーンは省きます。

まず挙げたいのは、海岸沿いの料亭の二階で、祐一が殺人を光代に告白するシーン。

告白の前と後の対比が印象的なのです。

告白の直前、画面に映っているのは料亭のテーブルの前に正面を向いて座っている光代です。カメラのこちら側には祐一がいます。

何も知らない光代は呑気に会社をずる休みしたことを喜んでいます。

「何か贅沢やね~。」

と。

そこで祐一のすすり泣く声が入ります。そして告白。

「俺、光代と出会う前に、、、」

と。

この時のテーブルを挟んで向こう側は会社をサボって喜ぶという日常的な光景。

片やテーブルのこちら側は、人をあやめてしまって泣き崩れるという非日常的な空間。

わずか1メートルもないテーブルの双方の間に横たわる埋めることのできない断絶。

この物語で描かれている「悪」がすぐ身近に存在するのだ、ということを如実に表すシーンだと思います。

続く。