今回はアドラー心理学が、
恋愛のお悩みをぶった斬ります(笑)
長文となっておりますが、
アドラー心理学の
恋愛結婚観にご興味のある方は、
ぜひ最後までお読みください。
前回からの続きで、
人生の三つの課題のうち、
愛の課題についてです。
自立とは自己中心性からの脱却であり、
ただ欲しがるのではなく、
なにかを与えられる人間になって初めて、
愛情関係を結ぶスタートラインに
立てるというお話でした。
そして、どちらか一方が
幸せなのではなく、
二人が幸せでないと
意味がないということ。
ですがその前に、
愛の関係を創り上げていくための
相手がいないという人も、
たくさんいますよね。
愛の関係を築くことというのは、
「大人になること」と
ほぼ同義であると思います。
ただ愛を欲しがるだけで、
自分から与えようとしないのでは、
愛情関係は成立しません。
幼少期に身につけた、
愛を欲しがるライフスタイルから
抜け出すには、
自分から働きかけて、
誰かを愛するしかないのです。
「待ち」はありません。
アドラー心理学の特徴は、
ともすれば強行的ともとれる、
結果に対する潔さです。
相手がどう思うのか、
その結果どうなるのかは、
自分の采配でコントロール
できることの範疇の外とし、
率直に自分の思いを伝えること。
つまり、「課題の分離」を
応用することです。
結果を気にせずに、
即座に行動に移すというのは、
並大抵のことではありません。
アドラー心理学が、
「勇気の心理学」と呼ばれる所以です。
恋愛に対して踏み出せないのは、
「フラれて傷つきたくない」
という気持ちが邪魔を
することがほとんどですよね。
「めんどうくさいから」というのも、
ある種の自分を守る防衛本能です。
しかし、アドラーは繰り返し
説いています。
まず自分から与えること、
行動すること。
欲しいものを手に入れるには、
自ら働きかけて、
先に与えることです。
相手が愛してくれるから、
自分も愛するというような、
担保をもとに愛するのは、
本物ではないとしています。
愛とは共に創り上げるものですが、
相手が自分を愛してくれるのかどうか、
それにばかり気を取られていては、
結局のところ、
自分のことしか見ていない
ということですね。
他にも傷つくのがこわいから、
めんどうくさいからという
理由を補強するような、
厄介な壁があります。
「運命の人」というフレーズは、
もうお馴染みですね。
こんな自分でも、
受け入れて愛してくれる人が
きっと現れる・・・
運命の人を待っている人、
きっと多いと思います。
また、誰かと付き合っても、
「この人よりもいい人が
いるんじゃないか」と、
せっかくの縁を手放してしまう人も。
アドラー心理学は、
運命の人を一刀両断します。
愛とは共に生きるという決断であり、
運命の人に会うのではなく、
出会った人を運命の人にしていく。
つまり、運命は待つものではなく、
自分で創り上げるものということです。
運命の人という
幻想にすがってしまうのは、
異性との関係を発展させるための
勇気が出ないからです。
恋愛したいといっても、
本心ではきっと恐れています。
すてきな人さえ現れれば、
きっと幸せになれる・・・
その状態を、アドラー心理学では
「可能性の中に生きる」と言っています。
~しさえすればと、
可能性の中に逃げ込み、
課題に向き合うことを
避けているのです。
恋愛に行き詰っている人が
運命の人を持ち出すのには、
そういう隠れた目的があります。
出会いは日常のどこかしらにあるが、
すべての候補者を排除するために、
ありもしない理想を持ち出し、
関係を発展させない言い訳にする。
それが出会いがないと
嘆く人の正体であると、
「幸せになる勇気」では語っています。
痛烈ですね。
痛烈すぎます(笑)
時代が時代なら、
こんなことを言う弁論家は、
魔女狩りの対象となりそうです・・・
正論(暴論?)に聞こえるかは
人それぞれですが、
動かなければ何も得られない
というのは事実な気がします。
幸せになりたいということと、
楽になりたいということとは違うと、
「幸せになる勇気」では
指摘しています。
今が苦しいから、
結婚すれば幸せに
なれるんじゃないか・・・
そう漠然と思ってしまうのは、
危険だということですね。
花が好きでも、
水を上げなければ枯れてしまうように、
結婚もいい面ばかりではありません。
隣の芝生は青く見えると言いますか、
結婚の良いところしか見ないのは、
安直に楽になりたがっているだけ。
楽になりたい、という動機では、
一時の安心はあっても、
本当の幸せを得ることはできません。
アドラー心理学は、
勇気の心理学であるとともに、
実践が非常に困難である
とも言われています。
アドラーの理論を
ちゃんと理解するには、
それまで生きてきた年数の
半分が必要らしいです。
30歳だとしたら15年、
40歳だとしたら20年ですね。
ここにまとめた理論を
すべて体得している人など
ほとんどいないと思いますが、
ひとつの指標にはなります。
仕事も交友関係も愛情も、
人生に必要なのは勇気なんですね。
生活が仕事と家の往復のみで完結し、
運命を待ってしまっている人は、
傷つくのがこわいという
弱さを認めた上で、
勇気を出して自分から
探しに出かけてみましょう。
参考文献:「幸せになる勇気」(ダイヤモンド社)

