今回は「ライフスタイル」という
概念についてです。
それを知ったうえで、
自分の人生にどう活かしていくか、
書いていこうと思います。
アドラー心理学を支える概念の中に、
「ライフスタイル」
というものがあります。
この言葉は、
日常的に使われていますよね。
多くの場合は、
仕事や日常の
生活様式のことを指しますが、
ここでの意味は、
主に「人生態度」になります。
その人がどういう考え方をして、
どういう意味付けをして、
どういう目標で生きていくのか。
目標を含んだ
大きな範囲を表すのが、
ライフスタイルです。
ライフスタイルは、
幼児期に形成されていくと
考えられています。
世界とはこういうものだ、
こういう風に生きていくんだ、
と決まる最初の段階ですね。
人生態度が決定されていく
大切な幼児期に、
社会に対応する上での不適切な
ライフスタイルを身につけてしまうと、
人との衝突や苦難の多い
人生になっていきます。
「世界は自分中心に回っている」
「みんなが自分に注目するべきだ」
「欲しいものは全部手に入るものだ」
「他者は自分に与えるためにいる」
他にもたくさんありますが、
こういった自分本位な
ライフスタイルを持って大人になると、
社会適応がうまくできません。
本人にとっても周囲の人にとっても、
頭を悩ませる問題です。
人生に弊害をもたらす
ライフスタイルは、
多かれ少なかれ、
ほとんどの人にあるものですよね。
「三つ子の魂百まで」
という言葉があるように、
幼い頃に形成された考え方や
人生態度などは、
いかんともしがたいという
イメージが強いです。
でも、
自らが本気で決めようとすれば、
ライフスタイルは変えられます。
もともとはこの人生を生きるために、
一番最初に選択したものです。
違う選択肢もあったはずですが、
その時はそれを選んだ、
ということ。
自分でまた選び直すことができます。
大人になるまでの間にも、
ライフスタイルを変えるような体験、
考え方の逆転があることも
あったのではないでしょうか。
今のライフスタイルを
選んでいるのは、
僕たちの意思そのものです。
変えることができないと
思い込んでいるだけ。
もしくは、
あまりにも長く既存の
ライフスタイルで
過ごしてきたため、
それ以外の方法を知らなかったり、
変えるのがこわい、
という理由があったりします。
なんだかんだいっても、
今のままが一番居心地がいい。
表面上は不満を表していても、
心の奥底では、
そう思っているものなんですよね。
アドラー心理学でたびたび登場する、
「勇気」と「社会貢献」が
ここでも重要になってきます。
うまくいかない古い自分を捨てて、
もっと建設的なライフスタイルで、
社会貢献をしていくこと。
人のために生きる方へ
シフトすること。
言葉では簡単ですが、
とても重いテーマです。
もし勇気を出せて
古いライフスタイルを
変えられたなら、
もう自分を大絶賛して
いいと思います。
2017年1月期、
「東京タラレバ娘」という
コミックが原作のドラマが
放送されました。
「もしあのときああだったら」
「もしあのときこうしてれば」
タラレバばかり言っていて、
人生を前に進める勇気が
くじかれている女性の物語です。
現状をなげくセリフに
共感できる人が、
たくさんいたのでは
ないでしょうか。
タラレバ言うのをやめて、
もう必要なくなった
古いライフスタイルから
卒業することで、
人生をもう一度
輝かせることができます。
大切なのは「あのとき」ではなく、
「今とこれから」です。
ライフスタイルは変えられます。
自分の望む
ライフスタイルはどんなものか、
見直してみましょう。