五行説は、古代中国を起源とする
自然哲学の発想です。
万物は陰と陽の
二つに分かれています(陰陽論)。
そして五行のエネルギーが巡ることで、
森羅万象に動きが生じていくと
考えられています。
この陰陽五行が宇宙の基本であり、
すべての人の運命に
影響を与えています。
とはいっても、
ふつうに生活していたら
耳慣れない言葉ですよね。
五行とは具体的にいうと、
木・火・土・金・水の
五元素のことを指します。
ブルース・ウィリス主演の
フィフス・エレメントという映画が、
90年代にありましたよね。
もっともあれは火・水・土・風と、
最後の5番目のエレメントを
めぐる物語でしたが。
多少違いはあっても、
五つの元素で世界が成り立っている
という基本思想があります。
五行にはそれぞれ、
色が割り当てられています。
木=青、緑 火=赤
土=黄 金=白 水=黒
色にも力があると考えられていて、
占いや風水でも重要な要素となっています。
火に木をくべると
より燃えさかることから、
木は火を「生じる」といいます。
火は燃えて灰になり、
土に還りますので、
火は土を生じます。
土は年月を経て鉱石を生み出すので、
土は金を生じます。
金属が冷えると表面に水滴がでるので、
金は水を生じます。
水は木や植物を育てるので、
水は木を生じます。
そしてまた木は火を生じるので、
これが五行の循環です。
この生じられる関係を、
相生関係といいます。
五行には生じる関係だけではなく、
剋する(攻撃する)関係もあります。
木は根を張って土をえぐるので、
木は土を剋します。
土は水をせき止めて吸収するので、
土は水を剋します。
水は火を消してしまうので、
水は火を剋します。
火は金属を溶かしますので、
火は金を剋します。
金属は木を切り倒すので、
金は木を剋します。
これが相克関係です。
木は木によって、
火は火によって強められます。
同族から強められるのが、
比和関係といわれています。
以上の相生・相克・比和により、
運命に動きが与えられます。
Fortune Therapyのロゴには、
五行の意味が含まれています。
上から時計回りに、
木・火・土・金・水を表しています。
隣り合う五行が相生関係、
線で結ばれているのが相克関係です。
木・火・土・金・水が、
それぞれ生じたり剋したり
強めたりすることによって、
今この世界の森羅万象が
成り立っているという考えです。
抽象的でイメージが
わかないと思いますので、
一つ例を挙げましょう。
春夏秋冬にはそれぞれ
陰と陽、そして五行があります。
春=陽・木 夏=陽・火
秋=陰・金 冬=陰・水
そしてそれぞれの季節の変わり目に、
土が入ります。
だから九星や風水で考えられている
配置は、土が中心です。
春から始まって、冬で終わり、
また春がやってきます。
季節だけでなく、方位や人体など、
陰陽と同じく至る所に
五行が割り当てられています。
終わりがなく、
循環しながら世界が続いていくのが、
陰陽五行思想です。