『息子が生まれた日』


明方に陣痛が始まり
ぐっすりと眠っている
2歳の娘を夫の運転する車の
後部座席で抱いて
近くに住む夫の両親宅へ行き
お願いをして
産院へと向かいました


生まれて初めて
私のいない日々を
過ごさなければならない
幼い娘…


目覚めてから
きっと泣くだろう…
私を探すだろう


ご飯はちゃんと
食べるだろうか…


陣痛の痛みよりも
何よりも
幼い娘のことが
心配で不安で涙が止まらずに
何度も拭いました


産院に着くと夫には
すぐに帰ってもらいました
どうか
娘が泣いていませんようにと
願いながら


今は、おなかの赤ちゃんを
無事に出産することが
私の務めと
自分に言い聞かせて
娘への心配や不安を
振り切りました






それから10時間後
3,740グラムの
とても元気な男の子が
無事に生まれました


産院から夫の元へ
連絡を入れて下さいました


看護師さんが
『ご主人様に元気な男の子
ですと伝えましたら
バンザイ!と
とても嬉しそうに
仰っておいででしたよ』
と笑顔でお話し下さいました


夫の様子がよく分かるので
可笑しくて嬉しくて
とても幸せに思いました






翌日、夫が娘を連れて
夫の両親と一緒に
来てくれました


娘は私を見るなり
『ママー!』と言って
抱きついて泣きました


私もしっかりと
抱きしめて涙があふれました


夫もつられて
泣いていました 笑


看護師さんが
新生児室で眠っていた息子を
連れて来てくださり
夫が嬉しそうに抱っこすると


娘は黙ってじっと
息子を見ました


そして
『あかちゃん、ねんね』と
言うと息子の小さな手に
そっと触れて
私の方に振り返り
ニコッと笑いました


2歳の幼い姉と
生まれたばかりの弟が
初めてふれあう
優しく温かい瞬間に
感動して
また涙が込み上げました



夫の両親も
息子の誕生をとても喜んで
下さり
娘のことは安心して
自分たちに任せ
少しでも多く
体を休めるようにと
仰って下さいました






帰り際に夫が
何か食べたい物はないか
必要な物はないかと
聞きました


私は
庭に咲いている紫陽花を
1本と花瓶を1つお願い
しました


夫は
『あじさいだね、分かった!
明日、持って来るからね』
そう言いました




私の頭の中では
『こんな風に咲いている』
とイメージしていました


紫陽花










まだ緑が多いかしら?とか…







翌日、夫が
ニコニコと部屋に入って来て
後ろ手に持ったものを
『あじさい、持って来たよ!』
と言いながら出しました

















ピンクのゼラニウム

でした笑





私は夫に

娘をいただいて

更には

息子をいただいて



こんなに

幸せなことはありません




自分が生まれた日の事

姉との初めてのふれあい

このエピソードや

私の幸せの思いを毎年々

耳にタコが出来る程

聞かされてきた息子へ



お誕生日おめでとう



お父さんの自慢の息子だと

きっと今も言っているよ


これからも健康で元気で

幸せにすごしてね♡



生まれて来てくれて

ありがとう


♡*+.°╰(*´︶`*)╯°.+*♡













女はであれ

賢く優しいとなれ


**+.°  °.+**