「世界」と「魂」ができあがった。

 

その概念の中には様々な意味を持つ要素や理が詰め込まれていた。

 

世界という概念の中に一柱の神様が現れた

 

国之常立神である。

 

クニ「さて、私の仕事は・・・」

 

国之常立神は概念の中をユックリ見回した。そして世界の概念とは違う塊を見つけた。

 

クニ「世界の設計書・・・・・?」

 

それは前任の姿を隠した別天津神の残したメッセージだった。

 

クニ「なるほど。ここに在るも達の使いか方が分かった。ありがとうございます。先輩達」

 

国之常立神はそこに記された手順に従い、要素を選び固めていった。先輩の神々の理論を実践し新たなモノを作り出していった。

様々な試行の中で時に失敗し崩れてしまった。様々な試行を繰り返し小さな塊を作り続けた

 

国之常立神にやや遅れて「魂」の概念の中に神様が現れた

 

豊雲之神である。

 

トヨ「色々なモノが詰め込まれているな。さてどこから手をつけようか」

 

豊雲之神は魂の概念の中をフワフワと飛び回った。そして魂の概念とは異なるカタマリを見つけた。

 

トヨ「魂の構成図・・・・?」

 

そう、こちらにも別天津神のメッセージが残されていた。

 

「なるほど、ここにあるモノ達の動きが分かったぞ。あとは任せてください。先輩達」

 

豊雲之神は魂の概念からいくつかの要素を組み合わせ繋いでいった。

 

「これとコレを組み合わせると・・・・あ、なんか新しいの生まれた。こんどはこっちを・・・・・お、こっちも生まれた。新しく生まれたもの同士をくっつけると・・・・・おおすげぇのできた!」

 

二柱の神様はそれぞれの概念で新しいモノを作り出した。

 

クニ「よし、堅い広くて大きいモノができた。これで落ち着くな。コレに名前つけよう」

 

国之常立神はしばし考え自らの名前とおなじ「国」と名付けた。

 

トヨ「よし、できたぞ。色々な圧縮して小さくなったけど私に近いモノだ。せっかくだから名前を付けたいな」

 

豊雲之神はしばし考え「生命」と名付けた。

 

 

仕事を終えて休憩していると二柱の神を光が包み込んだ

 

その光の中で二柱は出会った

 

クニ「君はだれ?」

トヨ「どちらさま?」

 

二柱の神様はこのときまでお互いの存在に気づいていなかった。

 

クニ「私は国之常立神、降り立つ事ができる国を作った」

トヨ「私は豊雲之神、生命を作った」

 

そして、お互いの作り出したモノを聞いて褒め合った。

 

クニ「豊雲之神、提案なのだが私の国でその生命を動かしてみないか?」

トヨ「面白そうだね。どんな反応が起こるか見てみよう」

 

・・・・・神々の試作はまだまだ続く。