穏やかな日差しに、春の訪れを感じる今日この頃です。

 

このブログは、3年前に亡くなった母の闘病を振り返って書いています。

 

病気が発覚した2017年12月

 

造影MRIの結果も
まずは家族だけで説明を聞く事になりました。

CTで言われていたように、子宮体部に6cm×5cm大の腫瘍があり、子宮体癌や子宮肉腫が疑われるという結果でした。

 

「その他に肝臓や肺、リンパ節、骨に転移があるので、ステージ4という事になります。  

子宮体癌の場合、一般的に言われる5年生存率でいうと、20%台になります。」

と医師から告げられました。


 


がんのステージ(=病期)は、
大きさ(深さ)、広がり、他の臓器への転移など、複雑な要素を組み合わせて分類され、

この分類は癌の種類によって異なります。

著名人が、がんを公表されるとき、ステージも一緒に報じられることが多くありますが、

同じステージであっても、その病状や治療は癌の種類によって様々です。

 

ステージ4は、がんがはじめにできた原発巣を超えて、

他の臓器へ転移している状態で、

ステージ3からステージ4に移行すると、

多くのがんで5年生存率が急激に低下します。
ただし、前立腺がんや甲状腺がんのように、

ステージ4でも5年生存率が50%を上回っているがんもありますし、また、同じステージ4でもその癌の広がり具合は様々で、必ずしも「ステージ4」=「余命わずか」というわけではありません。


しかし、突然がんと診断されるだけでなく、

もっとも進行していることを意味する「ステージ4」と告げられれば、

大きなショックを受けることは想像に難くありません。

 

 

病室に戻った頃には、面会時間の終わりが近づいていました。

 

しばらくして母が

 

「それでさ、お母さんはステージ何なの?」

 

誰にともなく尋ねました。

 

一瞬、間があって

 

兄が口を開きました。

 

「3だってさ」

 

 

 

「3かぁ。。。」

 

残念そうに、母がそう言いました。

 

 

 

本当のことを伝えるのが大切なことも分かってます。

 

でも一人入院している母に

 

その日まだステージ4と伝えなかったのは、

 

兄の優しさだったと思います。