もしも世界が滅びても | 果樹園のティータイム

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毎日の生活の中で、ちょっと素敵だなと思った事や見つけたささやかな幸せを綴ります。

以前は、このノゲシと言う花が嫌いでした。

 

なぜなら世界が滅びても、きっとこの花は咲き続けているのではないかと思えるような強さが、そこにあったからです。

 

想像してみてください。

 

廃墟になった東京のビル街のど真ん中の、かつては車が行きかった道路のほとんどを埋めてこの花が咲いている姿を。

そしてこの花の綿毛が、その空間を雪が降るように舞っている姿を。

 

このノゲシの皆さんは最強の一族だと感じています。

 

だけどこの花を見るたびに「あっ、ノゲシだ。」としみじみ見てきたせいか、徐々にこの花の可愛らしさにも気がついてしまったのです。しかもノゲシの綿毛は美しい球体で、もう完璧なんですよ。

画像を持っていました。2017年に撮影したものです。

 

 

このような最強の一族のお仲間に、アザミも入ると思っています。

アザミって「源氏物語」に出てくる「末摘花」のことですよね。

 

アザミは本当に可愛いと思うけれど、葉の裏にも棘を持っていて、凄く攻撃的な花ですよね。で、やっぱり種が綿毛。

 

そしてやっぱり世界が滅んだあと、東京の廃墟には、ノゲシの黄色とアザミの赤と・・・・

 

また最近では、種は綿毛ではないのですが、その繁殖力で最強ぶりを誇っているのはナガミヒナゲシだと思うんです。

 

この花を自分のマンションの花壇で見かけたら、私は迷わず抜きます。

だけど時々胸がチクチクしますよ。

 

なぜその強さゆえに(毒も持っているし)、嫌わなければならないのかって。

 

 

放置してある空き地。

今はその花、ナガミヒナゲシのパラダイスになっています。

群れて咲いている様を見ると、やっぱりかわいいなと思ってしまいます(;^_^A

 

花追い人でいようと思うなら、今はこの花をちゃんと追ってみても良いのかも知れませんね。

 

 

 

 

 

 

ノゲシの黄色とアザミの赤と、このケシのオレンジ、あとユウゲショウのピンクとか。

 

誰もいなくなった廃墟の街に咲き誇る花たち。

 

美しくて、そして哀しすぎる。

 

だから人はこの花たちを無意識に排除しようと思うのかも。

 

だけどこの季節のお散歩は楽しいですね^^

 

  ユウゲショウ