本日の読書感想文




1948年

​ジョージ・オーウェル


あらすじ 


“ビッグ・ブラザー"率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。彼は、完璧な屈従を強いる体制に以前より不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、彼は伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが…。二十世紀世界文学の最高傑作が新訳版で登場。解説/トマス・ピンチョン。



グッときたポイント 


1949年に刊行された本書。長く読み継がれているだけあるメッセージ性は強い。

描かれている支配と隷属の関係が、今の日本の現状と照らし合わせて考えたくなるものがあった。思想を表す言葉が失われていくこと、記録が失われていくこと、与えられる情報がコントロールされることにより知らぬ間に思考もコントロールされていくこと……。

ただ、この時代にオーウェルがこの本を書くことで訴えたかったことは十分の一も読み解けてないんだろうなぁと思う。当時の社会情勢を知って初めて感じられることがあるのだろう。

オブライエンがウィンストンに対して権力について講じるところは違和感。ウィンストンという中央にとってたいして重要ではなさそうな人物に対して、オブライエンが何度も足を運び一席ぶつ必要性が感じられない。
それと、狂ったように権力に執着しているのは伝わったが、いまひとつオブライエンや中央側の行動の根底にあるものか理解できなかった。。
これも、社会主義の国政や権力者のやってきていることを知っていくうちに腑に落ちるのかもしれない。



こんな人におすすめ 


今の世の中のニュースと同じで何を信じて良いのか?そう感じているあなた