減価償却率表を使う問題は【定額法】【定率法】
2種類の方法があります。

【ポイント】残存価額10%は資産が残っている限り、
 未来永劫、支払い続けなければいけないものです。
 
【定額法】残存価額の10%を引いた取得価額の90%(0.9)
 耐用年数に応じて、一定額で減価償却していった場合を計算します。

【定率法】では償却費の額は初めの年ほど多く、
 年とともに減少します。ただし、残存価額10%に
 達したら、その額を永遠に払い続けます

これさえ理解しておけば、あとは計算するだけです。


まず、今回は【定額法】を使う場合を紹介します。


●毎期償却額=取得価額×0.9×【耐用年数の定額法償却率】

①第★期末償却額累計=毎期償却額×★期

②第★期首帳簿価額=取得価額-第(★-1)期末償却額累計


【例題1】
 取得価額¥3,924,000、残存価額10%、耐用年数19年の固定資産を、
 定額法により減価償却すれば、第5期末償却額累計はいくらですか。
 (減価償却率表を用いて計算し、毎期償却額の円未満切り捨て)

【例題2】
 取得価額¥8,610,000、残存価額10%、耐用年数13年の固定資産を、
 定額法により減価償却すれば、第6期首帳簿価額はいくらですか。
 (減価償却率表を用いて計算し、毎期償却額の円未満切り捨て)

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【解答】
・例題1の毎期償却額は、耐用年数19年の定額法償却額である
 【0.052】を使って、毎期償却額=¥3,924,000×0.9×0.052
 より、¥183,643.2≒¥183,643となります。

 次に①の計算をします。¥183,643×5=【¥918,215】(答え)

・例題2の毎期償却額は、耐用年数13年の定額法償却額
 である【0.076】を使って、毎期償却額=¥8,610,000×0.9×0.076
 より、¥588,924となります。

 まず①で第(★-1)期末償却額累計を計算します。
 ¥588,924×(6-1)=¥2,944,620

 次に②の計算:¥8,610,000-¥2,944,620=【¥5,665,380】(答え)


首帳簿価額を求めるときに前期末償却額累計を使う
というところさえ注意すれば、解けると思います。

もう少しで段位の応用問題マスターです。頑張りましょうね!


【補足】
 平成19年度税制改正により、平成19年4月1日以後に取得する減価償却資産に
 ついては、残存価額が廃止され、1円まで償却することとされました。

 参照:http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2106.htm

 応用計算では、まだ変更されていないです。





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