追加眠剤を飲んで私はベットに潜りこんだ。
目が覚めたのは夕方だった。
…。守、来るのかなぁ。
もし本当に来るならパジャマ姿はマズいよね。
一応、普段着に着替えておこう。
着替え終わってリビングでテレビを見ていたら、チャイムが鳴った。
お母さんが出てくれたけど、本当に守は来た。
「お邪魔します。」
お母さんに挨拶してリビングでテレビを見てる私に向かって、
「大丈夫かよ。」
って心配してくれた。
「うん。今日は正也ん家に行かないの?」
「琴音の顔、見てから行く。」
「先に私ん家に来るって言ったら二人、何て言ってた?」
「琴音の家に行くとは言ってない。ちょっと寄りたいとこがあるから後で行くって言った。」
「そう。」
「ただでさえ病気持ってるんだから、あんな事するなよ。」
「ごめん。」
お母さんが守にコーヒーを持ってきて、
「今日は守君だけなのね。」
って聞いてた。
私は守と付き合い始めた事をお母さんに言ってなかったけど、守の方からお母さんに
私達が付き合い始めた事を言っちゃった。
「俺達、付き合う事にしたんです。だから今日休むって朝電話もらって心配で。」
「そうなの?琴音。」
「うん。」
「琴音もそんな歳になったのね。ボーイフレンドが出来る様になるなんて。
妙子さんとは正也君とお付き合いしてくれたらって冗談で言ってたけど
琴音が好きな人が出来たんだもの。琴音も女の子らしくなったのかしらねぇ。」
私はお母さんがこれ以上、私に彼氏が出来た事とか話し続けるのに付き合い切れなくなって、
「私、守と部屋にいるから。行こ。」
私はアイスティ、守はコーヒーを持って私の部屋に移動した。
「明日は学校行けるか?」
「多分行けると思う。それに守には数学教えてもらわないと転入テストどうなるかわからないし。」
「そっか。じゃぁあんまり長くいると真吾達がおかしいって思うから正也ん家に行くよ。」
「ありがとね。来てくれて。」
「ば~か。自分の彼女が具合悪くなったら心配するのは当たり前だろ。」
私は玄関まで守を見送って再びリビングに戻った。