私の彼、紹介します 63話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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彰君ん家のベッドは広い。きっとダブルはあると思う。


「ねぇ、一人暮らしなのにベッドがこんなに大きいの?」


「女の子対応。」


「えっ?」


「冗談。ただ単に寝相が悪いから。」


「…。何でそんな平然とした顔で言えるのかがわからない。」


「慣れ、慣れ。ほら、明日俺、早番なんだからさっさと寝る。」


「は~い。」


電気を消してその大きなベットに二人で潜り込む。さっさと寝ようと言いながら話しかけて来たのは


彰君の方だった。


「俺、引っ越そうと思ってるんだけど。」


「どこに?」


「今のホテルの近所。」


「だってあそこ都内じゃん。家賃高いよ。」


「早番の時始発位で出ないと間に合わないんだよ。」


「そしたら私達なかなか会えなくなっちゃう。」


「だからさ、佳那も都内のホテルに転職してみたら?そしたら一緒に住めばいいし。」


「私に都内のホテルで務まる様な所あるかなぁ。」


「あるよ。こないだ行った時佳那も成長したなぁって思ったし。


今度の休みから佳那でも勤められそうなホテル探そうぜ。」


「毎回食事して?そんなお金ないよ。」


「大丈夫。こないだボーナスが入ったんだ。半分近くは佳那用の通帳に入れちゃったけど


ボーナスの額が、今佳那が働いてるとこの3倍だった。」


私はおもわずベットから飛び起き、


「そんなに?!」


「あそこは超が付く程の一流ホテルだからな。自分でも驚いたよ。」


彰君が私を再びベットに招き入れると軽くキスをした。


「結婚資金も思ったより早く貯められそう。」


「ホントに私、彰君のお嫁さんになっていいの?」


「25で結婚って早いかなって思ったけど、佳那がアラサーだから。」


「彰君…。わざと『アラサー』って言葉使ってるでしょ。」


「いいじゃん。事実なんだし。さて、明日はホントに早いから寝よ。」


「うん。明日何時に起きればいい?」


「4時半。」


「そんなに?!」


時間をセットしている彰君の目覚まし時計を見ると1時だった。


3時間半しか寝れないじゃん…。


今日はイチャイチャするの辞めて寝よ。