私の彼、紹介します 30話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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いつものファミレスで橋本さんと彰君は仕事終わりに会った。


私も同席しようかなって思ったけど、橋本さんは彰君に用事があるから辞めておいた。


でも気になったから、こっそり他の席に移動して二人の様子を見ていた。


「あの…。柳沢さんって大久保さんと付き合ってるって本当ですか?」


「うん。それがどうかした?」


「…。いえ。」


「もしかして俺に惚れちゃった?」


彰君は冗談で言ったみたいだけど、橋本さんは真っ赤になってた。


「…。冗談じゃなさそうだね。」


「はい。」


「でも、俺は佳那と付き合ってるから、申し訳ないけど橋本さんの気持ちには答えられないよ。


ごめんね。」


「いいんです。なんとなくそう思ってたから。話はそれだけです。」


そう言うと橋本さんは席を立った。


彰君はその後ろ姿を見送った。


私は彰君一人になってから、彰君のいる席に行った。


「あれ?佳那も来てたの?」


「なんとなく気になったから。」


「今の話聞いてた?」


「うん。」


「大丈夫だよ。俺は佳那一筋だから。」


その言葉を聞いても私は不安だった。


だって彰君、かっこいいもん。


次のホテルに行ってもこんな事があるのかなぁ…。


会える時間が減るから、不安は膨れ上がった。


「ねぇ、次のホテルでこんな事あっても大丈夫?」


「大丈夫だよ。佳那は心配症だなぁ。」


彰君は全く気にしてない様だった。


でも私の不安は的中した。


次のホテルに彰君が挨拶に行った時、ほとんどの女の人が彰君の事を見ていた。


本当に彰君は私の事、大事にしてくれるのかな。