ホテルから出て、近くにあったカフェに行く事にした。
カフェに入る前、またいつもの癖が出てしまった。
「彰君、ちょっと待って。」
「何?」
私は彰君の首筋に鼻を近づけると彰君の匂いを嗅いだ。
「うん、やっぱり彰君の匂い好き。」
「あのな…。それやってるとただの変態だぞ。」
「だって彰君の匂い好きなんだもん。」
「その癖、なんとかしろよ。」
そう言いながらカフェに入った。
彰君はアイスコーヒー、私はカフェオレを頼んだ。
「ねぇ、高杉さんにいつ退職届出すの?」
「明日にでも話してみるよ。」
「彰君の為ってわかってるけど、やっぱり寂しいな。」
「大丈夫だって。いつだって会えるんだから。」
そう言うと私の頭を撫でた。
「彰君、私の髪を触るの癖だね。」
「だって俺、髪の毛フェチだもん。」
「変なの。」
「お前だって、人の匂い嗅ぐのなんとかしろよ。」
「私だって匂いフェチだもん。彰君の匂い大好き。」
カフェで一休みしてから、私達は帰った。
一応、彰君の家に帰ったけど、彰君は早速退職届を書いていた。
「退職届を出してから、退職出来るのは1ヶ月後だからまだ一緒にいられるよ。」
「うん。」
彰君のスキルアップには協力したいけど、やっぱり同じ職場で働けなくなるのは寂しかった。