OLと女優 第2章 38 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

最初から読む方はここから


私達の結婚話に紗由理は拍手をし、


武内さんと共に喜び合ってくれた。


だけど、住む家については別だった。


「ここって、私が私達がここに住んでいるのが


判ってから私が世帯主になってるでしょ。


龍雄さんも結婚したらこっちに引っ越してくるから、


友梨香ちゃんは光君のとこへ引っ越してくれないかしら。」


「なんでそうなるのよ。」


「だって龍雄さん、バンドのメンバーと同居してたから


結婚したら住む所は私の所になるんだもの。


ごめんね。なんだか冷たい事言ってるみたいで。」


「冷たいも何も、急過ぎるわ。


まだ、結婚もしてないのに、光の所に住むなんておかしいもの。」


私が異議を唱えると、光は待ってましたかの様に、


「俺は友梨香に来てもらっても構わないぜ。


どうせいずれは結婚するんだから。


引っ越しが早くなっただけの話だろ。」


「でも…。」


「なんだよ。今さら結婚しないって訳じゃないだろうな。そりゃ困る。」


「そう言う訳じゃないわ。


ただ、物事には順序ってものがあるでしょ。」


「友梨香は堅いなぁ。いいじゃん。


引っ越しが先になっても。それとも2組で結婚会見でもするか。」


光はとんでもない事を言ってくれた。


私は一般人なのよ。それが会見なんて冗談じゃないわ。


でも紗由理も武内さんもその意見に賛成の様だった。