OLと女優 第2章 8 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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私は光の袖を握って、


「ねぇ、ホントなの?私と結婚したらブルムンを辞めさせられるって。」


光は手を縦に降って笑いながら、


「ちゃう、ちゃう。上杉が大げさに言ってるだけ。


俺がブルムンを抜けたら人気は急下降だろ?そんなバカな事しないって。」


私の手を握り締めた。


確かに今のブルムンから光が抜けたら大きな痛手になると思う。


だけど、事務所は簡単に許してくれないと思う。


なんてったって私は、一般ピープルのOL。結婚してもいいとこ専業主婦。


仕事は難しいだろうな。


母は暗い表情をしている私にすぐ気がつき、パンパンと手を叩き、


「さぁ、難しい話は明日。もう夜何時だと思ってるの。


今、お風呂の準備するから入ったらさっさと寝る!


上杉さんもね。着る物がないなら、お父さんのパジャマがあるから。


はい、行動開始!」


上杉さんは『パジャマを用意する』と、言われてうろたえていた。


その日は久しぶりに紗由理とお風呂に入って、紗由理とお布団を並べて寝た。


紗由理は私と光の結婚話の興奮が覚めないらしく、


お布団に入ってもその話題を振ってくるしつこさだった。


「ねぇ、ねぇ。光君と結婚する時ウェディングドレス?和装?


最近の和装も可愛いよね。結婚したら、仕事辞めちゃうの?


せっかく部長まで行ったのにもったいないね。ねぇてっば。聞いてる?」


「うっさいな~。疲れてるの。お・や・す・み!!


今日は色々ありすぎて、何も考えたくなく紗由理の話を打ち切り、眠りについた。