私は紗由理に、
「光のフォローお願いっていったじゃない。」
軽く責めた。それに対して、紗由理は、
「だって、台本がないんだもん。しょうがないじゃない。」
逆ギレしてきた。最近の紗由理は私に何かと文句を言う。
子供に返った様だ。
「アドリブがあるでしょう、アドリブが。」
私達が険悪な雰囲気になりそうになった時、自声の光が、
「まぁまぁ。あいつも退散したし。どうする?
紗由理ちゃんは武内さんとこ行く?」
女の子の格好で聞いて来たのでバカバカしくなってしまい、
紗由理と2人で大笑いしてしまった。
田中に行った以上私達は私の母の家に身を寄せる事になった。
紗由理は武内さんの所に行っても良かったのになぜかついて来た。
母は久しぶりに会う紗由理に喜びはしたが、
私の隣にいる大柄の女性らしき人物が気になってしょうがなかった様だった。