OLと女優 85 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

うちに帰ると紗由理が1人、セリフを言いながらリビングをウロウロしていた。


私は思わずいつもは紗由理がする様に紗由理に抱きついた。


これじゃぁ、いつもの逆だ。


「ど、どうしたの友梨香ちゃん。」


私は紗由理の目を見て、


「うちの会社の新入社員に告られちゃって、その男の子に、


光と付き合ってるのがバレたのかもしれないの。」


「へぇ、友梨香ちゃんが告られたんだぁ。光君といい、


その新入社員の子といい、モテ期だね。」


「そういう問題じゃない!光との事がバレたかもしれないのよ。


そっちの方が重要でしょ。」


「確かに。」


「紗由理、この問題の重要性が判ってる?」


「判ってるわよ~。光君には言ったの?」


「言ったけど、寝耳に水。全く相手にされなかったわ」


「光君らしいわね。それで、どうするの?」


「これから光が仕事終わりにうちに寄るって。」


「どうする?武雄さんにお説教してもらう?」


「ううん。とりあえず、2人で話し合う。」


私は光が来るのを静かに待った。