OLと女優 32 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

ベッドに座り込み片足に顔を乗せた状態でしばらく考えた。


江川 光の事を。


あの古いアパートでコンビニまでついて来て、慣れ慣れしく話かけ、


新聞にまで私が彼女扱いされてしまった。


でも、よくよく考えるとあの辺は夜、痴漢が多い。


行きも帰りも寄り添う様に一緒に彼が歩いたのは、


その事を知っていたからかもしれない。


でも、あのアパートに彼が来たのはあの日が初めてだった。


そんな情報どこから?あの日は紗由理が芸能人の友達を呼んで大騒ぎだった。


その時、紗由理が話したのかもしれない。


そして帰り際、頭を撫でられて、正直私はドキッとした。


当たり前かもしれない。彼氏いない歴2年で


しかも私の好きなブルムンのメンバーだから。


それに、コンビニでの言い争いもなんとなく心地良かった。


上手くキャッチボールが出来てた気がする。


あんな会話、紗由理以外とは誰とも出来ていなかった。