連休最終日
「あのお蕎麦が食べたいなぁ。」
携帯へのメール。
午前中に仕事を終わらせ、
いつものソバ屋へ。
それほど混んでいなく、
やや遅い昼食を、ゆっくりと取る。
「この味付けはどう?」
「これは美味しいねぇ!」
「これに似た味付けはできそう・・・」
一口一口、
味や食感を確かめ、
それぞれの感想を言いながら・・・
それから、
季節はずれの海岸へ行く。
いつもと同じ場所に車を駐め、
車の中で手を繋ぎながら、
波の音を聞きながらウトウトする。
僕がグイグイっと強く握ると、
強く握りかえしてくれる。
「好き!」
「私も!」
と言っているように。
彼女の寝息を、
ずーっと聞いていた。
ほのかのに薫る香水。
「ホテルに行って、
悶々としたり、
あなたが理性と戦う事を考えると、
こうして手を繋いで寝るのが好き!」
寝起きに、彼女が呟く。
今回の連休も、
仕事で終わってしまったけれど、
彼女と過ごすことはできた。
また一歩、
近づいた心。
そして深まった絆。