◆今日の一言
No.440(07/5/22)
『新規開拓は、既存客フォローの5倍ムダである』
毎週月曜の「トップセールス研究会」は、当初社会人だけの勉強会だったのが、2週間前から学生も参加可能になりました。
そして、たった2週間で、学生参加者の人数が社会人を超えてしまいました。就活のさらに上を行くレベルで語られるプレゼンや業界事情に、内定後の4年生はみなワクワクしているようです。
皆さん、ぜひトップセールスマンの考え方と動き方を思う存分盗んで下さいね。社会に出たら数十万円支払わないと学べないような話があちこちで飛び交っていますから。
さて、本メルマガの読者には営業職で活躍されている方も多く、営業に関する質問も時々いただくことがあります。
営業。
初めは難しいでしょう。就活の最終面接なんて、営業に比べたら「スーパーマリオの1-1」みたいなものですよね。そこで、今日は「営業における能率向上」について扱ってみましょう。
他の営業マンはどう考えるかは分かりませんが、僕は営業について、こう考えてきました。
「営業こそは、経営の中で最も無駄な行為である」と。
この営業という行為を全て否定し、根本から消し去った時、初めて営業不要の会社が生まれるわけです。
もうすぐ第4期が始まる「FUN営業塾」に参加された方は、トップ営業マンの定義を覚えていることでしょう。
「トップ営業マンとは、営業しなくていい営業マンである」。
収益を生まない移動、疑念を解くための反復的説明、カネにならないキャンペーン…こういう悪の要素を徹底排除し、「集める」から「集まる」に顧客の行動特性を変えた時、本当に儲かる営業ができるようになります。
営業の世界には、有名な3つの法則があります。
①「パレートの法則」(80対20の法則)
「投入の2割が結果の8割を決める」という、FUNの部員なら誰もが知っている法則です。
営業なら、「2割の商品が8割の利益を稼ぎ出す」、「2割の社員が、8割の利益を稼ぎ出す」、「2割の顧客が、8割の紹介をもたらす」というふうに当てはまります。
②「1対5の法則」
新規顧客開拓に要する時間、費用、労力は、既存顧客フォローによる紹介開拓の5倍かかる、という法則です。人は「疲れている」というだけで頑張っているんだ、いいことをしているんだと錯覚しがちですが、「毎日一生懸命」とは、「無能」という証拠でもあります。
毎日頑張らなくていいように頑張るのが賢明な営業です。力を抜いて、無理をせず利益が出せるようになれば、一流の営業マンといってよいでしょう。
③「5対25の法則」
たった5%でも顧客フォローに割く時間を作れば、客離れを25%避けられる、という法則です。
「忙しいので、また今度!」という営業マンは、自分の言っている言葉の意味を理解していません。忙しいのは、フォローをしていないからです。それを「忙しくてフォローできない」とは、本末転倒もいいところです。
ということで、僕もこのムダで労力ばかりかかる営業をいかに仕事から追放するか、この8年間、色々とアイデアを試してきました。おかげで、もう2年半、一度も新規開拓をやっていません。
なぜやらないかといえば、お客さんが続々と、しかも勝手にお客さんを紹介してくれるので、僕から出向いたり広告をしたりする必要が全く存在しないからです。
今日はいくつか、20代を通じて編み出した「営業版・時短テクニック」をご紹介しましょう。マネできるなら、マネしてください。
その①…「絶対に客のところに行かない」
僕は移動が嫌いな人間です。「困ったときはいつでもすぐ駆けつけます!」なんて、それが必要な業種は別として、全くやる必要がないと思っています。
「お客のためを思えば、相手のところに駆けつけて当然だろ。小島はお客への思いが足りない」。
そう言われたこともあります。しかし、僕の答えは簡単です。
「お客が来たくなるくらい優れたサービスを提供するのが、真の付加価値だ」。
世の中の人間関係は、移動時間を負担する側の方が必ず立場が弱いと決まっています。僕は客に頭を下げて「買って下さい」なんて営業はしたくありません。
僕が提供するのは、お客様の方からこちらを訪れ、「小島さんのお客にならせて下さい」というようなサービスです。
それが本当の差別化です。もちろん、僕も頭を下げますが、卑屈にペコペコ、なんてことは絶対にやりません。それは、お客様にとっても失礼です。
「用があるなら来て下さい」というと傲慢に聞こえますが、必ず相手の問題を解決しないと次は来てくれないので、これもこれで鍛えられます。
本当に相手に来てもらうには、それなりの質の高い商品を考えないといけません。「自分は一切移動しなくて済むようにしたい」。ただそれだけの目標を達成するためにも、色々と勉強し、挑戦したものです。
そして今では、僕が関わる集まりか仕事の9割は、自宅付近の赤坂近辺で済ませています。家から4分の場所で9割の仕事が済むので、すごく便利です。
もし移動していたら、1ヶ月の収益を半年かけて稼がないといけないでしょう。
その②…「個別対応は極力減らすべし」
学生に人気のアルバイトに「塾講師」と「家庭教師」があります。儲かるのはどちらでしょうか?
「家庭教師」?
間違いです。家庭教師は、時間に対する会計的視点から準備と移動の時間を「拘束時間」と見なせば、最も時給の安い仕事です。もっとも、支払われる額だけを見て「高い」と勘違いしている学生もいますが。
儲かるのは断然、「学習塾」です。だって、考えてもみて下さい。家庭教師は「1時間=1人」なのに、塾は「1時間=10~30人」です。
仮に1時間の授業料がどちらも「2,000円」だとすれば、家庭教師の時間効率は「1時間=2,000円」なのに対し、「塾(15人)=30,000円」ですよ。
家庭教師なら「15時間労働」となるところを、塾ならたった1時間で稼げてしまうわけです。もちろん、それは自分が塾を経営する場合の稼ぎ方で、バイト講師ではそうはいきませんが、もし営業をやるなら、「塾型」を考えるのが賢明です。
僕はサービスでも勉強会でも交流会でも、絶対に「個別対応」はしません。これほど時間効率が悪く、時間単価が低く、何度も無意味な反復を要する提供形態はありません。
僕は人と話す時やサービスを提供する時は、必ず集団を作って一括提供するような仕組みを最初に考え、2~3ヶ月で稼動させます。むしろ、そのような提供方法を使えない仕事は最初からしません。
そして、お客さんや参加者同士を仲良くさせ、そこに発展的交流が生まれる仕組みを作ります。そうすれば、お客さんは友達に会いたくて通い続けるからです。僕はそういう仕組みのオーナーであればいいだけ。
仮にFUNなら、これは仕事ではありませんが、1週間に50人の学生に個別で一人一人会っていったとすれば、50時間もかかります。
「1日7人」だとして、まる7日。一週間のほぼ全ての時間を要する計算です。
しかし、これを「土曜の朝」という時間で一括で会うようにすれば、たった1時間で済みます。
僕は学生さん一人から、週に「150円」の謝礼を頂いているので、「150×50=7,500円」の受講料を毎週1回、40分の講義で稼いでいる計算です。
これが一人一人なら、毎回150円を徴収せねばなりませんが、これだと「160円」のベローチェのコーヒーより安いため、僕は毎時間「10円」の損失を蒙ることになります。
そう考えると、やっぱり「塾形式」の方が断然効率的、効果的です。
僕は、学生さんと会いたくないわけじゃないんです。むしろ、多く会いたいからこそ、時間を節約して個別でゆっくり学生さんの話を聞く時間を作っているわけです。
ということで、営業においても、①見込み客への説明、②契約作業、③サービス提供、④フォローの全てにわたって、僕は必ず集団で一度で仕留めるようにしています。
こうすると、普通のサラリーマンが「1日8時間×月22日」で稼ぐのと同じお金が、僕のやり方なら「週1時間×月4日」で稼げることになります。
こんなペースで月にいくつかの仕事を組み合わせれば、サラリーマンの年収に相当するお金を1~2ヶ月で稼げます。ということで、30歳にして「週休5日」の作家生活を実現させたわけです。
昼間から古着でフラフラ歩き回る僕を見て、社会人の友達は「仕事、大丈夫?」と心配してくれますが、大丈夫だからこそフラフラ散歩して、昼間からゆっくりと古本を読んで本を書いているわけです。
むしろ僕は、「朝9時~夕方6時」のように働く人にこそ、「仕事、大丈夫?」と聞きたくなってしまうんですが、頭の使い方が違うので、聞かないことにしています。
「働く」とは、働かなくていいように工夫することです。僕は怠け者なので、毎日まじめに働くなんて嫌です。働かなくていいような働き方を考えることが、真に価値ある仕事に投じる時間とお金を生み出します。
その③…「全ての客を従業員に変えよ」
僕は誰かと会ったら、必ずその人の夢や関心事を聞き、役立つ情報を入手したら欠かさず届けます。そして、その人が扱っている商品のことを詳しく教えてもらい、客を紹介しまくります。
どれくらいやるかというと、「小島さんの紹介なしでは、やっていけない」というくらいまで紹介します。すると、作用反作用の法則で、みな、僕のことを他人に紹介してくれるようになるのです。
僕は広告が下手な人間です。広告と営業は、最もムダな仕事だと考えています。だから、広告しなくていいように、人が人を呼ぶフォロー方法を編み出し、徹底して実践してきました。
今も多くの経路から「小島さんに会わせたい人がいます」という話を聞きます。初対面の人の9割は、僕がどのような人間かをけっこう知っています。
学生さんであれば、初対面でも「あの小島さんですか」、「お話は伺っています」、「メルマガ読ませてもらってます」という方が大半で、僕はこれだけで、週に何時間の時間を節約できていることか、本当に感謝しています。
「遠くの客を求めて嘆かず、目の前の一人を徹底的に満足させる」という姿勢で営業を行ってきた結果、もう2年半も一切の新規開拓をやることなく、営業が途切れない営業を実現できています。
僕のことを、「何をやっているか分からない人だ」と言う人もいますが、そういう人は平均的な考え方で「営業」を捉えているだけではないでしょうか。
僕は毎週1時間の執筆時間で「1,000人」の人とコミュニケートできるのは、非常に効率的だと考えてメルマガを執筆し、「年間数千人の人と話し続けるため」に今後「2年間」を作家生活に充てる決意をしただけです。
「執筆お疲れ様です」、「原稿、忙しいでしょ?」と気遣ってくれた皆様、本当に有り難うございます。
僕は将来の巨大な時間を大幅に節約するため、2年間は徹底して思想表現媒体の制作に打ち込んでいるので、表向きは今は忙しそうに見えるかもしれませんが、数年後は偉大なるヒマ人になっているはずです。
「興味を持った人だけが反応してくれる仕組み」をメルマガ、交流会、サークル、本を通じて全国に張り巡らせれば、これで人生の営業活動のほぼ大半は終わったも同然でしょう。
だから今、目の前の人のフォローを頑張っているわけです。だって、会った人全てに「僕の社員」になってほしいからです。もちろん、僕も同様に、気に入った友達の社員でありたいと思っています。
ということで、新規開拓が「頑張っているんだ」という主観的実感の割にいかにムダか、よくお分かりいただけたのではないでしょうか。
①移動しない
②相手をグループ化する
③全ての人を社員化する
この3つを目指して営業の能率向上を図れば、「週休5日」で収益は○倍という生活も夢ではありませんよ。
その詳しい実現方法は、来月から始まる「FUN営業塾」で詳しくご説明します。
http://maiplacehp.web.fc2.com/fre-a.html
(こういう講座です)
また、営業に興味がある方は、毎週月曜の「トップセールス研究会」に、ぜひいらしてみてはいかがでしょうか。
http://maiplacehp.web.fc2.com/sels.html
(学生さんも参加可能ですよ)
今日もお読みいただき、ありがとうございます。
ただ今、教育・学校部門95位、就職・アルバイト部門60位です。
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