◆今日の一言
No.416(07/3/31)
『自信は、自分が夢に間に合うと知った瞬間に生まれる』
今度発刊される初の自著の紹介ページを見ると、なんと、僕のプロフィールが詳細に記載されているではありませんか…。
このままで全国発刊されたら、きっとまた、「あの質問」がたくさん来るんだろうなぁと思ってしまいます。
それは、「どうして大学を中退して、マレーシアで働いたんですか?」という質問です。今まで数百人に会ってきた中で、僕の過去に関しては、この質問が圧倒的に多いものでした。
学生さんの中には、「海外で働きたい」という夢をお持ちの方もいます。あるいは、将来は語学を生かした仕事をしてみたい、という方もおられます。
そういう方たちからは、「どうやって仕事を見つけたのか」、「なぜ、マレーシアのその会社にしたのか」という質問を、数限りなく受けてきました。
そして、そのたびに、「僕のケースは例外なので真似できませんよ」と答えてきました。そして、そう答えるたびに、「どう例外なんですか?教えて下さい」と言われ続けてきました。
こういうやり取りをするたび、「拒絶すると、余計興味が湧く」というのは本当だなぁと感じます。
この際、どういうプロセスだったかを、一度ご説明しておきましょう。
僕がマレーシアの貿易会社に就職したのは、20歳の時です。そして、そのきっかけは、19歳の時に書いたある旅行記がテレビに出たことです。
その番組を見た岐阜県の建設会社の社長さんが、「あの文章を書いた若者は誰だ」とテレビ朝日に問い合わせたことから、海外勤務が決まったのです。
しかも、僕の文章がテレビに引用されたということは、放送後に友人から「昨日、小島君の文章がテレビに出てたね」と言われてから知った「事後承諾」だったので、この一連のプロセスは全くの偶然の産物です。
だから、「真似できませんよ」と言っているのです。
では、その「旅行記」というのはどういう内容だったかと言うと、それは、今「近現代史勉強会」に参加されている方なら「はは~」と分かるようなテーマの文章です。
僕は中学の頃から「きれいごと」が大嫌いで、しかも、死んだ人を批判する日本の歴史教育が大嫌いでした。
問題があること、戦争に負けたこと、負い目があることと、国を嫌いになることは全く別のことであるはずです。僕は小さい頃から祖母の膝元で「昔話」を聞いて育ったので、古いものを否定する学校教育が大嫌いでした。
のみならず、日本を「エコノミックアニマル」と自嘲的に呼び、「日本には金しかない」と言う大人も大嫌いでした。
「金しかない」と言うが、金を生み出すのがどれだけ大変なことなのか。小学校時代から家業を手伝い、高校時代からバイトをしてきた僕は、「カネ」は決して欲の産物ではなく、むしろ「禁欲」と「謙譲」の産物であることを体験的に実感していました。
だから、カネを得られない貧乏な人間がカネを批判するのは、「バ~カ。おまえも欲しいんだろ」としか思っていませんでした。まるで、第一志望に落ちた哀れな受験生が、その学校に入った人を批判するのと同じです。ただの幼稚な嫉妬に過ぎません。
カネは国家、国民の総合的な努力の結果を表す指標で、それをもたらす努力は極めて地道なものです。その結果築いた経済力は、国家の重要な武器でもあります。
高校の時の「夏休みの読書感想文」の課題図書は、ご多聞にもれず、「左翼思想」にまみれた本でした。
「蟹工船」、「女工哀史」、「路傍の石」、「ああ、野麦峠」…。ここはソ連か中国か、って感じです。
いくらか成熟すれば、これらの本も人間愛を育むには良い図書なんでしょうが、未熟な中高生に読ませると、社会主義信奉の土壌を作るだけです。
僕は高校時代の読書から、これらの本が発刊当時、政治的に利用されたことも読んでいたので、「その本は嫌だ」と言って、十倍の量を書くから、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」にさせてくれ、と頼み、それで感想文を書きました。
それで、「無知な人間に選挙権は不要である」、「軍備は絶対に必要である」、「金は軍事力に勝る」などと書いたものだから、「きけ、わだつみの声」が大好きな先生からは、「こんな内容はダメだ」と言われたのでした。
しかし、そういうのは、雇用不安もなく、何に給料が払われているかも自覚せずにボケーッと働いている公務員の意見であって、僕にはどうでもいいことでした。
そういうこともあって、僕は日本の経済力を生かし、「いざという時」に自分の立場の説明が下手な日本人がより良く自分や相手の利害を説明できるような勉強をしようと、国際経済学か国際関係学を学ぼうと決めました。
立命館の国際関係学部、産業社会学部、西南の英語専攻、国際経済学…全部受かりましたが、高校の恩師のすすめもあって、西南の経済学部に入りました。
高校2年で英検2級を取り、入試後はさらに勉強して、大学1年の夏には準1級を取り、そこからは、韓国語、ドイツ語、フランス語、アラビア語、ロシア語などを学び、特に韓国語にははまりました。
唐人町にいた韓国人のお医者さんの家に毎日通い、昔から「ふざけるな、韓国」と思っていた質問をあれこれぶつけながら、韓国の立場も教えてもらい、この「作文&討論」でずいぶん韓国語が上達しました。
そして韓国に旅行に行き、1週間ほどあちらの大学生と討論して、その記録を旅行記に残したら、それが面白いというので、文芸春秋社が発刊している雑誌に引用されたのでした。
その詳しい内容は、本メルマガで扱うにはやや過激なので書きませんが、とにかく、①歴史教育が両国の青年に及ぼした影響、②経済教育と雇用情勢の比較、③日本人と韓国人の口ぐせから見える心理、などをエッセイ風にまとめた記録でした。
余談ですが、バングラデシュの留学生との交流記録は「諸君」に、アジア周遊期は「正論」にも載りました。
「途上国に行ったら子どもの目がキラキラしてかわいかった」、「日本ではできない非常識な体験をした」というありきたりの話題ではなく、「愛と感動の毒舌」で書いたため、批判と賛同が極端に分かれ、「あなたは本当に十代ですか?」とかいう質問の手紙もけっこうありました。
どこぞの政党からは選挙のスピーチライターも頼まれ、ラジオ番組への出演も打診され、他の作品を書いてみないかという打診もありました。
そんな中、僕の高校時代の先生が、韓国旅行記を東大の教授に送ったら、「この着眼点は斬新だ」ということになって、「朝まで生テレビ」に僕の文章が引用され…。
マレーシアに支店を持つ会社の社長さんから電話があった、といういきさつです。
こういうプロセスを話すと、「運がよかったね」と言う人もいます。
その通り。僕ほど運がいい人はあまりいない、とさえ時々思います。
一発勝負で負けたことは「原チャリの試験」しかなく、ここぞという時の勝負は絶対に目標を達成し、緊張や「勢いに押されて不発」などという経験はまずありません。
向き合った時に、相手をどう圧倒するか。勝負する前から勝つには、どうしたらいいか。何かをやる時は、そう考えて準備に力を入れてきました。これ以上できないというくらいの準備をしたら、本番で緊張することは少ないものです。
入試もスポーツも資格試験も就職試験も、全部一発合格をしてきたし、それは「狙ってそうなった」のであって、勝負強さには自信があります。
いつも、受ける前から「今日は合格間違いなし」と嫌味ったらしく言っていたので、友達も少なかったです。でも、本当に信じあえる友達に出会えました。
しかし、中にはこの運の良さを批判する人もいます。
僕が運だけでやってきたなら、批判も正しいかもしれません。
でも、僕はいかなる就職、転職の時でも、ちゃんと「試験」は受けてきました。
中退したため、普通の大学生のようなSPIや数度の面接試験は受けていませんが、試験がない時でも自分に試験を作り、誰も見ていないところでも、手を抜かなかった自信はあります。
「就職・転職活動は、やったことがありません」。
こう言うと、「あんた、それでよく就職支援事業とかやるね」と言われたこともあります。
しかし、そういうのは「就職をバカにしたコメント」としか思っていないので、僕は一切気にしません。
本当の準備とは、いついかなるチャンスが訪れても、瞬時にその可能性を想像して素早く掴むような動体視力や精神的基礎体力をいうのであって、「いつ○○がありますよ」と指定され、試験が終われば努力も終わるような質の準備は偽物ではないでしょうか。
要するに、「受験勉強が終わったら遊ぶような勉強は偽物だ」と言っているのです。「就活が終わったら終わるような勉強も偽物だ」ということです。
偽物の努力ばかりやって、いつも安上がりなメッキばかり塗りたくっているから、毎回オドオドしてるだけなんじゃないでしょうか。青年に対し、そんなものが「勉強」だとか「就活」だと思わせるなんて、それこそ理解できません。
自分で期限と試練を決め、誰に命令されなくても日々地道に努力を重ね、その結果として同世代を圧倒する実力と知識を身に付けた結果、同い年では実現しがたい実績を出して、その結果として「うちにこないか」と誘われる…。
僕が「努力」だと思ってきたのは、何かが突発的に起こっても、「よし、来い!」と歓迎できるような努力のことです。
というか、綿密な想像、計画、準備をしていれば、「突発的」なことなどは、そうそう起こらないものです。
「三年生の冬になると、就職活動がありますよ。それは、書類選考と筆記試験、および面接で構成されています」と言われて、その対策を考えるような就職指導こそ、手抜きです。
そういう、レベルの低い就職観を持った人ほど、僕が「就活、したことない」と言いながら就職・転職支援事業をやっていることを批判するものですが、お客様が涙を流すほどの結果を出し、儲かりまくっているのは、絶対に僕の方だという自信があります。
客が集まらないので、嫉妬してるんでしょうね。分けてあげてもいいけど、僕とでは差がありすぎてかわいそうだから、紹介しません。僕だって、憐れみを知る男ですからね。
そんな僕の優しさは、隈本さんが一番よく知っているはずです。ね。
1年生の頃から経営者を相手にした取材活動を行い、実際に広告代理店や出版社が使っているソフトを駆使して雑誌を作り、休日の朝からビジネス勉強会を続け、基礎的な力を育む。
そんなFUNの勉強は「反則」でしょうか?
いいえ。オドオドとした社会人になって、「働きたくない」という気持ちのまま入社するほうが、何倍も反則です。
「受かる前から受かってる」というような人材、「会っただけで、こいつできるな」と思われる人材、「ちょっと話しただけで、採用したくなる」というような人材を育てれば、そういう人が発する言葉やビジョンは、紙であれ、肉声であれ、きっと高い価値を持つようになるでしょう。
「できる人が、たまたま書類を書く」のと、「できない人が、書類でできる人を装う」のと、一体どちらが相手の人間性を尊重したサービスでしょうか。
根本的な部分で若者の可能性を無視し、ただ「入社先」が決まればよいという想像の中でのみ対策を行うような就職指導など、無意味どころか有害です。
だいたい、そういう小手先の一時的な対策を「就職活動」と偽装してきたから、これほど日本がおかしくなったんでしょう。
就職試験は、その人の遠大な想像に基づく未来のある時期に起こる「ちょっとした試験」に過ぎず、いつも準備を重ねている人は、就活くらいでオタオタ、フラフラすることはありません。
就活ごときが試練と思えるなら、夢が小さいのです。だから、僕は夢を描く心構えや知識の習得を重視しています。
「私は何だってできる!」、「私はまだ間に合う!」、「私の未来は無限だ!」と心の底から信じ、今、ここに自分がいることがたとえようもなく嬉しく、親が「あんた、いい加減にしなさい」と言ってもやめないくらい勉強が好きになる…。
これが就職支援じゃないとしたら、一体、何が就職支援だというのか。文句があるなら、行動で文句言え、って感じです、ほんと。
間違っているのは批判する人たちの固定観念であって、僕は、若いお客さんたちの身になって、一度も見放さず、引き受けたからには本人も驚くほどの結果を出すのが仕事です。
間違った考え方で批判する人たちを説得するのは僕の仕事ではなく、僕を信じて選んでくれたお客様の悩みを解決し、喜びと自信をもたらすのが僕の仕事です。
外野席でごちゃごちゃ言う傍観者の声は、マレー語より分かりにくい雑音に過ぎません。そういうのに耳を傾けていたら、学生さんたちにも申し訳ないというものです。
若者にスケールの小さい準備をさせることは犯罪です。
大学生活は、その全てが就職の準備です。本気で打ち込んだことに、無駄など一つもありません。無駄と思えたり、自信が生まれなかったりするのは、能力が劣っているのではなく、発想が小さく短いからです。
「え~。そんなきついの嫌だぁ~。3年の冬からでいいでしょ」と言うのは、自分の未来をいかに低く、貧しく、暗く見積もっているかがよく分かり、かわいそうです。
そしてまた、最高の内定は、最高の新人になるための準備だし、最高の下積み期間は、トップ営業マンになるための準備です。トップ営業マンになるのは、その先の夢を叶える準備です。
そういう青年期、壮年期を生きるのは、良い結婚や良い育児の準備であり、そういう親として生きることは、良き老年期を生きるための準備です。そうして悔いなく笑顔で死ぬことは、未来の社会を豊かにする準備です。
人生は全てが結果と準備であり、そうやって長い目で考えれば、合理的で人間性に基づいた判断もできるようになるはずです。
最高の準備や努力とは何か。
それはいつでも、自分がこれから目指す何かに対して、「私、間に合ってる!」と思えるような自信と希望を喚起することです。
「私はどうせ遅れてる」と思っているうちは、人間は持っている力の1%も発揮しないもの。そういう前提の対策は、若者の人生を誤らせます。まずは、何をおいても「間に合う!」と思ってもらうこと。
この一点に標的を絞り、ありとあらゆる努力を尽くす。そして、感謝で振り返る。
僕は家庭も環境も教育も、客観的にはそれほど恵まれた人生ではありませんでしたが、起こったことは全力で受け止めてきた結果、主観的には恵まれまくり、今はそういう確信があります。
押し付けることはしませんが、「まじめなのは、かっこいい」と思ってもらうことは、若い方々にとっては絶対にプラスだと信じています。
「自分が夢に間に合っている根拠」は、その気になって探せば、いくらでも、すぐに見つかるものですよ。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。
ただ今、教育・学校部門41位、就職・アルバイト部門22位です。
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