◆今日の一言
No.419(07/4/5)

『最初の一行は神から来る。二行目からは人が作る』(ボードレール)






本題に入る前に、緊急連絡。

FUNでは長年、「内定」や「選考通過」のお礼として、「たけのこの里」か「カゴメトマトジュース」を謝礼としていただいてきました。

しかし、現在、わが家には「たけのこの山」と「トマトジュースの森」ができつつあります…。



元はといえば、「どうしてもお礼がしたいんです」という学生さんの熱意に負け
、金品を受け取るわけにもいかないため、思い付きで「たけのこの里でいいよ」と言ってしまったことから、2003年、「FUN・たけのこ伝説」が生まれたのでした…。

ということで、勝手ながら、2007年4月からは、たけのこではなく、「おにぎりせんべい」に統一することにしました。

理由は、「懐かしい」から。


ちなみに、「探したけど、見つからない」という場合は、臨時措置として「うまい棒」でも構いませんよ。ジュースについては、トマトジュースでも、野菜ジュースでも構いません。

「小島さんには、世話になった。あの人は今年から作家だから、リコピンで癒すしかない」と思った心優しい方は、有り難く頂戴いたします。

以上、緊急連絡でした。



さて、FUNにはHPやブログを持っている学生さんも多く、また、企業を取材して雑誌を発刊するサークルであることから、部員の学生さんは日常的に「書くこと」を身近に体験しています。

また、今は就職活動中であることもあって、特に書類選考で字数や期限の限られた文章を書く機会も多いことでしょう。

文章執筆で一番時間がかかるのは、どこのステップなのでしょうか。書き慣れた人は「推敲」でしょうが、書き慣れていない人には、おそらく「書き始め」なのではないでしょうか。


このメルマガやFUNの講義に対しても、内容はもとより、どうやって毎日、これだけの量を執筆しているのか、その方法や準備の仕方を聞かれることもあります。

もし大量・継続執筆に「秘訣」なるものがあるとすれば、それは「頑張らないこと」だと言えるかもしれません。

「頑張らない」とは、「家に帰ってゼロからやる」というような「一発逆転」型の努力を生活から排除する、ということです。


いわば、日々テーマを持って生き、いつも「若者に役立つことはないだろうか」とあれこれ思索をめぐらせて生活する、ということです。

そうすれば、ふとした立ち話や街の風景から、「こ、これは!」というひらめきが訪れます。それは次に「メモ」になり、メモがいくつか集まると、「短文」になって携帯に記録されます。

その短文がいくつかまとまったら、見出しを付けて自宅のPCに続々送信し、帰宅して、その日に感じたテーマに合うものから短文を選び、肉付けしてメルマガや講義の形に整えていくわけです。


ということで、こういう作業を習慣化すれば、歩行時間や喫茶店での待ち時間が全て「準備」になり、家に帰ってやることは、「整理」と「校正」だけになります。

僕がよく、散歩中にいきなり立ち止まり、携帯でピコピコやっているのは、よく一緒にいる大月さんや隈本さんはご存知でしょうが、あれは「ひらめき」を短文化してメモしているのです。

ベローチェで水色の古いノートに線を引いたり短文のメモを残しているのも、同様です。



一つの作業で全てを終えようと欲張るのは、本人は「私、頑張ってる」といい気持ちになれるかもしれませんが、要するに計画性がなく意志が弱いだけの話で、本当の集中力とは、そんな爆発的なものではなく、安定的・持続的でなくては意味がありません。

期限に迫られる前に、自分から期限を決めてコツコツ努力を重ね、日々想像力を成長させて、少しでもプロセスを改善していく資質が集中力です。

集中の対象は「目の前の作業」ではなく「将来の目標」ですから、毎日の作業に目立った成果は出ませんが、後から振り返ってみると、方向性も正しいおびただしい量の成果が生まれているものです。


生活や仕事に「ハプニング」や「ドラマ」があるのは、計画の失敗といってよいでしょう。ハプニングとは想像力の欠如、ドラマとは実力の過大評価から起こる無茶に過ぎないからです。

力不足を美称すると、後から痛い目に遭うものです。実践は、想像と現実のズレを認識させてくれるものであり、この意味で、全ての本番は「確認作業」です。

「やってみないと分からない」を「やる前から成功を描く」に変えていかなければ、まともな成功は期待できません。


文章執筆も、わざわざ時間を設けて無理な緊張を強制するのではなく、平素から心を広く持ち、ゆったりとした気持ちで構想を練り、構成を考えることが大切です。

そんな気持ちで生活していると、あるとき、ふとしたきっかけから「書きたいテーマ」が生まれるものです。

フランスの作家・ボードレールは、このプロセスを「最初の一行は神から来る。二行目からは人が作る」と言っていますが、言いえて妙だとは思いませんか。



文章執筆において、焦りから生まれた逆境で「書き始め」を迎えると、どうしても自己中心的な課題を選んでしまい、「始まりから誤り」になりかねません。

素材選びは、やはりゆったりとした心持ちの時に生まれたインスピレーションに頼ったほうが間違いも少ないものです。

生活や仕事の中で、日常のある時間帯を強制的、機械的にある作業のための時間と決めてしまう計画力や継続力も大事ですが、同時に、生活と仕事の全てを「価値ある何かのための準備」ととらえ、生活の全てを表現の材料として見つめる観察力も大切です。


それに、ふとひらめいたインスピレーションに恵まれると、「書きたくてたまらない」という自然なモチベーションが生まれ、作業もスムーズに進むものです。

文章執筆も、就活も、基本は「貯金」と同じで、「焦らず急がず、毎日コツコツ」が大切です。当たり前の素朴な心掛けを「そんなの、分かってるんだよ!」と言っているうちは、人は全く成長しないものです。

皆さんも、日々そのような作業の練習をするため、年度始めのこの時期に、メルマガやブログを始めてみてはいかがでしょうか。



今日もお読みいただき、ありがとうございます。

ただ今、教育・学校部門50位、就職・アルバイト部門34位です。参考になった方は応援クリックお願い致します(^^)/


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