■「内定への一言」バックナンバー編
「今日は、残りの人生の最初の日」
水曜は、学生さんと接する時間が一週間で最も長い日で、自分も学生になったような錯覚を味わいます。今日は西南、筑女、福大からも新しい仲間が続々集まって、とてもにぎやかな雰囲気でしたね。毎年ながら、「就活ってなんて楽しいんだ」と思わずにはいられません。
…それにしても、「人を動かす」(D・カーネギー/創元社)の人気はすごいです。先週買った皆さんは、そろそろ全部を読み終えたようで、あちこちから「コミュニケーションの常識が変わった!」、「悩みが消えた!」、「自分の性格に自信が出てきた!」という声を聞きます。
良い幹部と優れた社員に囲まれている経営者ほど、本書を愛読していますから、様々な立場を本書の登場人物を通じて「代理経験」し、共感力と想像力豊かな若者になりましょう。感動は立派な才能です。
さて、今日の作文塾③では、「説得力のメカニズム」と題して、自分の扱う情報をいかに客観化&相対化し、事実をもって相手を説得するか、を学びましたが、実践タイムの「my格言」作りは、皆熱心に取り組んでいて、個性的な格言がいっぱいできていました。読者の皆さんなら、以下の空欄に、どういう言葉を入れますか?
①私にとって、仕事とは「 」だ。
②「 」業界とは、「 」を「 」する仕事だ。
③立派な社会人とは、「 」を「 」する人を言う。
④就職における成功とは「 」を「 」した点で決まる。
⑤営業/販売/企画/管理/開発とは「 」をする仕事だ。
⑥私の学生時代は、一言で「 」が「 」になった時間と言える。
※次回の金曜は、ぜひみんなで全部を埋め、相互に発表して学びあい、ESだけじゃなく、自己PRや面接に生かす練習をしていきましょう!面接官が「うっ…不覚にも感動してしまった…」という伝え方を教えます。
どんな分野でも、「心から同意できる定義」を持っておくと、並大抵のことではぐらつかず、自信と余裕を持って本番に臨むことができます。表面的な対策で焦っても、準備の最大の成果である「自信」が育つかといえば、そうとも限りません。
準備を頑張ったのは、本来「目標達成」のはずだったのに、いつしか準備とは「間に合うためのものである」と、レベルが下がったりはしていませんか?間に合うなんて、目標ではなく、条件に過ぎないのに。バタバタと忙しく取り組んだから、充実するのではありません。それは、「充実した気」になっているだけかもしれません。
作文塾②でお話した「良い行動」の定義を覚えていますか?良い行動とは、「それ自体が、計画の確認である行動」のことでしたよね。やってどうなるか、何のためにやるのか、どうやるか…それが分かれば、不安は無縁になります。あとは、実際に行動して確かめるだけ。
「やってみないと分からない」を、「やる前から楽しい」に変えるのが想像力です。この想像力を建設的に働かせるための準備(作文面)が、第2回でお話した内容でしたよね。
だから僕は、月に30本の取材記事を書き、20本の週刊速報ニュースを書き、4~5本の広告特集記事を書けて、かつ土日もゆったりと休めたわけです。別に僕がすごいんじゃなく、僕が学んだ達人の計画や準備の仕方がすごいだけ。
次回の作文塾④は「名文はこうして生まれる~達人の準備に学ぶ~」ですから、どうぞお楽しみに。
ところで、色々なものを定義して「なるほど!」と余韻にひたるのは楽しいものですが、その際に忘れがちになる、「あるもの」があります。それは、他ならぬ「今日」という日。
誰しも、自分の住んでいる家やいつも着ている服、いつも食べているご飯のように「慣れ親しんだもの」ほど、意外とよく知らないものです。これは、自分が毎日住んでいる「今日」という時間についても、当てはまるのではないでしょうか。
ならば、「今日」という日に対して積極的な定義を持っておけば、毎日が積極的に過ごせる「素敵な時間」になるはずです。
皆さんは、「今日」という日をどう考えていますか?今のように、日々選考の書類作成や面接対策で忙しい時期は、そういうことをゆっくり考える時間もないかもしれません…と言いたいところですが、事実は逆で、「今日という日の意味を分かっていないから、むやみに忙しい」のです。
ましてや、今日という日を「過去の延長線上にある最新の日」とか、「早く終わってほしい日」、「久しぶりに休める日」としか考えていないのでは、心から満足できる一日を過ごすのは、難しいでしょう。それは、全て今日を「過去」とつなげた捉え方だからです。
現在が「過去」の影響を受けているのは当然のことですが、現在という時間は、同時に「未来」の影響を受けている時間でもあります。だから、ちょっと視点を変えて、「今日は、残りの人生の最初の日」と考えてみてはどうでしょうか?
過ごしてきた過去ではなく、過ごしたい未来が「今日」を作ると考えれば、どれだけ人生の展望が変わってくることでしょう。
…と書いているうちに、日付が変わり、また新しい「最初の日」がやって来ました。明日のこの時間に何を考えているかは、あなたが「過去と未来のどちらに頼って今日を過ごしたか」、それで決まります。
未来の最初の日は、想像力次第で、いくらでもチャンスが溢れた一日にできますよ。