■「内定への一言」バックナンバー編


「生き残った者は、最も多い者ではなく、最も強い者でもなく、


変化した者だけだった」


(進化論)




僕自身は「人間はサルから進化した」というダーウィンの主張を信じる気にはなかなかなれませんが、今日ご紹介する一言には、「なるほど」と思わされました。



この言葉は、ドラッカーの本や、あるいはFUNで人気の「八○対二○の法則」の著者・リチャード・コッチの第二弾「パワールール」(TBSブリタニカ)にも引用されています。これは、生物学や物理学の八十八の法則をビジネスや社会研究に応用しようと試みた、非常に見事な構成の本です。



さて、経営の世界でも営業の世界でも、そして就活でも、「みんながやっていること」が基準の人は必ずいます。


「みんな、まだ始めていないから、自分も始めない」

「みんなもやりたいことがないから、自分もなくていい」

「みんな○○業界だから、私も○○業界」



みんながやっていることは繰り返し聞くし、分かりやすいし、聞きたいことだけを選んで聞けるし、耳障りもいいものです。メジャーだとそれだけで正しい「気がする」かもしれないし、「赤信号、みんなで渡れば」とも言いますが、みんなで渡ろうが赤は赤、みんながやっていようが無駄は無駄、ということに気付くのが賢明な人間です。



「最も多い者」は、「最も安い者」であり、「最も苦しむ者」です。みんなが同じものを欲しがれば、そのぶん分け前が減り、取り合いになるのは目に見えています


少ない合格を競う受験生、限られた内定を争う学生、限られたお金を取り合うサラリーマン、狭い国道で渋滞する車、限られた税金を分け合う公務員を見て下さい。最も多い者は、いつも貧しく、忙しく、弾き飛ばされることに怯えています。



また、「最も強い者」は、長所が肥大化し、自分一人の力に頼りすぎて環境への適応を軽視し、自滅しやすい人間です。そんな中で、「変化できる者」がいつの時代も勝ち残ります。



あなたも就職や仕事、社会人生活において、ただ単にボロボロになって「生き残る」のでは嫌でしょう。やはり「勝ち残り」がいいですよね。


「生き残った」と喜んでいても、所詮は「死んでない」だけの話で、生き残った程度では何の意味もありません。勝ち残るための準備を、誰も動いていない時にこそ、始めましょう。


周囲は気分に任せて色々と言いますが、あなたに与えたアドバイスの責任は、絶対に取りません。苦しくても不安でも、最後の結論は自分の頭で考え、そして自分の行動を変化させましょう


そういう決断こそ、自信を与えてくれるものです。あなたの相手は誰ですか?夢は何ですか?対象や環境に合わせて自分を力強く成長させていきましょう。その適応力こそは、企業が行列を作ってでも欲しいものですよ。