■「内定への一言」バックナンバー編

「アリのように働き、クモのように稼ごう」




日頃はあまり驚くことのない僕ですが、今日帰宅してPCを開いた時は、本当にびっくりしました。

現在進行中の『メルマガ総集編』の再編集作業の中でも、特に作品が多い部類に入る「B:歴史と人物」を手伝ってくれることになった福大4年のI君とMさんが、なんと、たった1日で見事に仕上げて返信してくれたからです。



説明したのは昨日のお昼だったのに、その完成度の高いこと…。

人物、本、用語はきちんと区分され、出版社や著者はもちろん、全分野が色分けされていて、僕が想像していた以上に丁寧で正確な結果に、今も感激しています。

本当にありがとうございます。他にお手伝いいただいている皆さんにも途中経過の報告を受けていますが、皆さん丁寧に取り組んでもらっていて、本当に嬉しいです(Bグループの成果を見たい方はご連絡下さいね)。



さて、そのI君とMさんとは、去年の就活コースで何度かお会いして、それから久しぶりに編集作業でお話したのですが、作業の説明が終わった後、「日頃はどんな仕事をしているんですか」と聞かれました。

僕の仕事は人に説明しても分かりにくいんですが、敢えて簡潔に言えば、「再就職専門・個別家庭教師」といった感じで、それに「面接代理人」、「フリーター向け与信機関」、「家庭内不良債権の再建請負ベンチャーキャピタル」を含めた仕事です。



全然簡潔じゃないと思ったのでさらに要約すると、「未来旅行のパックツアーをオーダーメードで企画・販売する夢のコンサルタント」といった感じです。

僕の名刺には、「オーダーメードの未来旅行」と書いてありますよ。最近はほとんど働いていなくて、価格設定も忘れそうですが…。30歳で定年退職のような日々を送り、友達からも心配されたりします。

その具体的な内容を、あるお客さんを事例に説明すると、「面白い仕組みですね」と、お二人にも分かってもらえたようです。



僕の仕事は「通訳」の要素もあるのですが、これは僕が得意な外国語の通訳ではなく、「若者語⇔社長語」の通訳です。

若者と経営者では、同じ単語を使っていても意味が全く違います。若者は「行動力」と言えば「色々挑戦する資質」と思っていますが、経営者は「一つをやり抜く資質」と思っており、その意図する内容は全く違います。

そして若者、とりわけフリーターは、その言語能力、自己説明能力において多大な損失を蒙っているのです。僕は「日本のGDP増大には、国語教育の再建が最も近道だ」と本気で信じています。



だから僕は「ミニ観音様」になって心の声を聞き、言わんとすることを探り当て、相手の姿にフィットする言葉に置き換えて、職務経歴書や自己PR書を一緒に作っていくのです。まるで「言葉のエステ」です。

これは本当に骨の折れる仕事です。はっきり言って、韓国語やマレー語の通訳よりも、フリーターの通訳の方が何倍も難しく、疲れます。

僕が個人で頑張るよりも、学生サークルであるFUNの方が及ぼせる影響は大きいくらいで、今までに何度も「オレは一体、何をやっているのか」と感じたことがあります。



あと数年早く会計知識を持ち、未来を語れる仲間と巡り会っておけば、こんなフリーター生活なんてしなくて済んだのに…と思うからです。

特に、「目に見える業務だけが仕事と思っている」という視野の狭さには、いつも問題を感じます。仕事の持つ本質的な社会貢献の部分を捨象し、商品や社風だけで選ぶなら、面接も面倒に思えるでしょう。

仕事は、「楽しい」と思える捉え方をしてこそ、楽しくなるのです。そして、何も「決められた時間にせっせと働くこと」だけが仕事ではありません。人が育てば、仕事も育ちます。



この「仕事というものの捉え方」については、僕は学生もフリーターも差がないと思っているので、ちょうどいい機会ですから、「会社員の仕事」と「経営者の仕事」の違いを分かりやすくご説明しましょう。

これは、僕が毎月、弟の赤ちゃんたち3人と大濠公園で遊びながら、一緒に虫取りをしていて、アリやクモ、こおろぎなどの昆虫を見て考えていたことが、「青年の思索のために」(下村湖人/新潮文庫)の中にあった逸話を媒介に「なるほど!」と思って創作した例え話です。



一番下の女の子「ひのちゃん」はまだ1歳で、一人でいつも砂場で遊んでおり、僕も一緒にアリを探したりして遊んでいます。(「高い高い」は100回くらいさせられます…)

アリがいると面白そうに眺めていますが、クモはまだ怖いようで、この前はクモを見て泣いていました。かわいすぎる…。

僕は日頃、仕事のことばかり考えていて、こういう機会でもなければ虫を眺める時間など滅多にないので、この話で「なるほど」と思った人は、赤ちゃんのおかげだと思っていただけると嬉しいです。



さてさて、その例え話とは。



…ある昆虫の村に、アリとクモがいました。

二匹は毎日顔を合わせる幼なじみで、アリはクモを見上げては「君も毎日ブラブラせず、僕みたいに働けよ」と言いました。

一方クモは、アリと会うたびに「僕は君のように元気に働くことはできないよ」と言いました。

他の虫たちも二匹を見比べては、クモを怠け者、アリを働き者と呼びました。



数年後、クモの体は何倍にも成長したのに比べ、アリは昔のままの体で、せっせと働いていました。

アリはクモに「君はずるいぞ。網の真ん中でのんびりしてるだけで食べ物が手に入るなんて」と文句を言いました。

他の虫たちも「そうだそうだ、君もアリ君のように働け」とクモを責めました。



クモは耐えかねて言いました。

「君たちにとっては、その日の食べ物を捕まえることが仕事で、毎日よく働いてる。それは尊敬するよ。でも、僕が働いてないと言うのは間違いだ」



アリは怒って言いました。

「なんだ、君が働いていないってことくらい、誰でも知ってるぞ。なのに僕たちよりたくさんのおいしい食べ物を食べて、恥ずかしいとは思わないのか」

他の虫たちもアリの味方になって、「そうだそうだ、クモはエサを他の虫たちに分け与えるべきだ」と叫びました。



寡黙で実直なクモも、さすがに怒って言いました。

「じゃあ聞くけど、君たちが仕事の後に宴会をしてた時、僕が何をしていたか知っているか」

虫たちは「なんだ、ただ木にぶらさがって遊んでただけじゃないか」と吐き捨てるように言いました。



クモは「そうだ。毎日毎日、ただひたすら木から飛び降り続けたよ。そして僕がどうなったか知っているか」と続けました。

アリは「そして君は、ますます怠け者になった」と冷たく言いました。

クモは「そうさ。僕は毎日頑張って巣を作ったんだ。僕が働かなくても、この巣がエサを捕まえてくれるように。だから君たちが遊んでいる間、我慢して木からぶらさがり続けたんだ」と言いました。



アリやほかの虫たちは、一斉にうなだれました。

クモは優しく、「君たちの努力は尊敬する。だけど、毎日毎日その日のエサを求めて走り回るだけが仕事じゃない、ってことは分かってほしい」と付け加えました。

その日から、虫たちはまた昔のように仲良くなり、村では「クモになるため、アリのように働こう」という教育が根付いて、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。

おしまい。



…というだけの話です。

今日の夕方、西南のI君と大月さんと話した後、バイクで西新に行っている間に思いついたので、すぐに記録しようとドトールに行って携帯で下書きを作り、試しに牛尾さん(証券会社勤務)に送ると…。

「面白いです!」と褒めてもらったので、それで調子に乗って、今日のメルマガで配信することにしました。



皆さんの就活や大学生活は、アリとクモのどちらを目指してやっている活動でしょうか。どちらがいい、悪いではありませんが、ただの「アリ型」だと最初から疲れるし、最初から「クモ型」を目指してもうまくいきません。

やはり、「クモを目指したアリ」が一番うまくいきます。

そして、「クモ」としての働き方を想定してこそ、アリとして過ごす日々の経験から、未来に役立つ要素を抽出することができます。



僕の働き方は…「大グモ」です。20代は寝る間も惜しんで、あっちこっちに「網(web)」を張り巡らせました。

網は、その時その時は何のお金も時間も生み出しませんでしたが、今となってはその威力に恐れ入るばかり。

はっきり言って、若い頃の努力のレバレッジ効果が、ここまで大きいとは予想以上でした。



そして、その余剰時間で行った勉強がさらに知的資産を生み出し、お金と時間は際限なく増大していきます。

お金とは一定のラインを超えると、いくら「このやろー、あっち行け!」と使っても減らないものです。ケチ彦さんが本で言っていたことは、本当でした(『金儲け99の秘伝』吉本晴彦/KKロングセラーズ)

まさに「網の拡大再生産」で、今でも僕はアリのように講義を行い、メルマガを配信していますから、将来は恐ろしいことになると覚悟しています。



皆さんも、「すぐに役立つ勉強」より、「将来役立つ勉強」を優先した方がよいかと思います。

すぐ使える知識は、すぐに役立たなくなります。そんな楽な勉強は、誰でも思いつくからです。誰でも思いつくことには何の価値もありません。困難なことに取り組み、人が嫌がる地道な努力を歓迎すべきです。

僕は大学は出ていませんが、昼寝やテレビを駆逐して過ごした20代を振り返って、その「網」の軸を形成するものは、①会計知識、②語学力、③コミュニケーション能力、④PC能力、⑤人脈だと確信しています。



だから毎週、せっせとこの5つを学生さんにインストールすべく、講義やメルマガを拡散しているわけです。

FUNは仕事ではなく純粋な社会奉仕ですが、それでも巨大な網が生まれつつあるようで、僕はまたしてもアリのような努力をやっていますが、未来が鮮明にイメージできるので、全然疲れません。

だから、僕がヒマそうにしているほど、見えない所で多くの社会人が僕のために働いているんだと思って下さいね。自分が働くだけじゃなく、人を働かせるのも立派な仕事で、僕はそちらを19歳の時に選択しただけです。



僕が毎日古本屋を回り、月に100冊近い本を買って「学生図書館」を構築できるのも、これらの人々のおかげ様です。「時間の配当金」というのは、本当に巨大です。いつか「タイムマネジメント塾」みたいなのも開きたいですね。

冒頭にスターHDさんの『金融勉強会』の感想をご紹介しましたが、これは有料広告でも何でもなく、ただ僕が木村さんからご丁寧なメールを頂き、また、学生さんから楽しそうな声を聞いて、「ぜひ紹介しよう」と思ったものです。

将来の「網」を作りたい方は、金融知識は絶対に欠かせないので、ぜひ行かれてはどうでしょうか。明日から始まる「近現代史勉強会」も、強力な網の土台になると思いますよ。