■「内定への一言」バックナンバー編
「効率的という言葉は良くない。創造的と言うべきだ」
(ジャック・ウェルチ 元ゼネラルエレクトリック会長)
その②
あるいは、今まで一○○万円かかっていた広告宣伝手法を、八○万円で同じ効果を見込めるように改良すれば、それは「二○万円」という余剰資金を創造したことになります。今まで三人でなければできなかった作業を、二人でこなせるようなやり方を考えれば、それは「一人分の時間と労力」を創造したことになります。
どの作業も、その作業単体で見れば確かに「効率的」かもしれませんが、ウェルチさんは「他の事業との関連性」や「前後の作業との連続性」という尺度で考えていたからこそ、「創造的」と言ったんですね。実に賢明です。
こういう「マイナーチェンジ」が社内の至るところで種火のように発生し、それが大きな炎となって、GEを世界最強の企業に押し上げる原動力となりました。二十世紀の経営史の最後を飾った巨大企業の再生劇は、「創造の集合」だったわけです。
まさに「凡を極めて非凡となれ」の典型的見本で、世界中の経営者がお手本にするのもよく分かりますよね。
一人でやれることを三人で行い、一日で終わることに三日かけ、一万円で済む作業に三万円かけるのが当たり前で、「誰が見ても余計な時間・お金・作業・人員を創造したら昇進・昇給」というわが日本の「お役所」にも、ぜひGEの改革を参考にしてほしいものです。
さて、学生のアルバイトの代表と言えば「接客」です。大抵の方は長期間、同じお店でアルバイトに精を出してきたことでしょう。
あなたがアルバイトを始めた頃と今を比べて、何か変わったことはありますか?それはどう変わりましたか?変化の目的は達成されましたか?あるいは、あなたが提案したことはどれくらいありますか?これからあなたが提案できそうなことはありませんか?
多分、考えるほどたくさん見つかるでしょう。だって、あなたは「創造的な人間」だからです。「大きく考えることの魔術」(ダビッド・J・シュワルツ 実務教育出版)の中にも、「週間改善計画」を作って、仕事とプライベートで夢を叶えた青年の話が紹介されています。(※12/14の時点で…西新、博多、清水のブックオフで、100円で販売中!)
また、組織の法則としては世界一有名であろう「パーキンソンの法則」を発見したイギリスの政治学者・C.N.パーキンソンも、著書「In-Law and Outlaw(邦題は「パーキンソンの成功法則」至誠堂新書 福島正光訳)」の中で、
「多くの人間は、複雑な組織が円滑に運行し、その生産が着実に高まり、その社員が満足し、経費が切り下げられるということは全くあたりまえだと考えている。だが、当たり前のことなど何一つない。
それはちょうど刈り込んで、雑草をひいて、害虫をのぞいた美しい芝生のように自然に見えるが、そんな芝生がひとりでに出来るものではない。それは積極的な努力、絶えざる注意の結果生まれる。雑草も害虫も自分から出ていってしまいはしない(七章「愚者の機能」)」
と、マイナーチェンジの難しさ、大切さを説いています。
あなたの大学生活には、雑草はありませんか?害虫はいませんか?パーキンソンは、「それらは、自分から出て行ってくれることはない」と書いています。だって、自分が招き入れたものだからです。
雑草と害虫が増えれば、健全に育つはずの草木(知識や能力)すらも、被害を受けて成長を阻まれます。あるいは、バイト先の雑草や害虫はどうでしょうか。それらを除去する(損切り)のも、立派な貢献です。
大胆な挑戦や達成よりも、不断の注意と努力でマイナーチェンジを繰り返し、組織や事業を質的に向上させていく方が、案外難しいもの。
接客アルバイトでの努力をアピールしたい方は、「ウェルチ リーダーシップ31の秘訣」や「上杉鷹山の経営学」(童門冬二 PHP文庫)、「帝王学~貞観政要の読み方~」(山本七平 日経ビジネス人文庫)を読んでみることをお勧めします。就活を明るく力強く乗り越える感動が、きっと見つかりますよ。