■「内定への一言」バックナンバー編
「IT革命では、TよりIが重要だ」(P・F・ドラッカー)
その②
「想像力=チャンスを見抜く能力」って、ホントですね。
さて、時代はパソコン全盛の九十年代に移ります。「これからはITの時代だ!」、「IT関連の資格を取ろう!」、「IT化に備えてパソコンのスキルを上げよう!」とは、誰もが聞いたことがあるでしょう。
しかしこれは、「これからは電話の時代だ!」とか「印刷屋(紙屋、ラジオ屋)になろう!」と言っているのと同じではないでしょうか?つまり、「I」より「T」を見ているという証拠。
1.技術力がない
2.ボロ小屋から始まった
3.創業者が数兆円の自己資産を持ち、全員大学中退
でしょうか?それも事実ですが、本当の共通点は…
1.「インターネットがあれば、どういうコミュニケーションが成り立つか?」を考えた
2.パソコンを「個人の情報保存機器」ではなく、「ネットワークの媒体」と捉えた
3.PCを「買って終わる」ではなく、「買って始まる」というビジネスモデルを生み出した
ということ。
つまり、「ウチの方が優れた技術だ!」といった不毛な争いは無視して、「パソコンは何でもいいから、とにかくウィンドウズ(ヤフー)を使え!」と先手を打ったのです。デルは「買い方」を商品化し、先進国のPC市場を食い荒らしています。
これって、「聖書バカ売れ」で笑いが止まらないグーテンベルクから、「印刷機を買ったぞ!」と騒いでいるドイツの田舎モノと同じ構図ですよね。
もちろん、IBMもそれはしっかり理解していて、一連の買収劇は、「中国人がデルに勝てるわけがない。あんたらは得意の人件費の安さを武器に、不毛の消耗戦でも展開しとけ」と勝利宣言をしたのと同じです。「ゴミを二○○○億円で買い取ってくれて、ありがとう」とアメリカ人は喜んでいるでしょう。
「いろんな人に出会いたいからマスコミ」
「憧れだから客室乗務員」
「旅行が好きだから旅行代理店」
「英語を生かしたいから商社」
これが悪いとは言いません。そういうふうな意識で働いてくれる従業員も必要です。しかしそれは、「聖書が好きだから印刷会社」と言っているのと同じです。目に見える現象だけを見ていては、いつも判断を誤ります。根底で動いているコトとは、一体何でしょうか?知りたい方は、ドラッカーを読んで下さいね。
これから先は、自分の頭で考えてみましょう。あなたが「モノ」と「コト」のどちらにこだわって、将来を描いているのか、を。あなたが志望している仕事を見る際、「T」的な要素と「I」的な要素の区別は、できていますか?