■「内定への一言」バックナンバー編
「新入社員の仕事は、叱られること」
社会人一年目に繰り返す「失敗」は新人の仕事で、上司からも「ちゃんと叱られてこい!」と言われます。失敗は誰もが嫌がるもので、叱られることは、若者が最も嫌うことと言ってもよいでしょうが、未熟なうちは、叱責を甘受するしかありません。
「怒る」は、感情的になり、理屈なく不満をぶつける行為で、これは感心したものではありませんが、「叱る」は筋道を立て、相手に「なぜそう言われるのか」を説き、改善や修正を促す行為です。
阪神の星野前監督や、ちょっと昔であれば、「東洋の魔女」を率いた大松博文監督は、「叱り上手」として有名です。スポーツだけに、感情的に高ぶることもあったとは思いますが、叱られた部下や選手が、叱られた後はより奮起し、目標達成に向かって団結していったからです。
つまり、「叱る」とは、相手の甘い「つもり」を取り除き、本来やるべきことに対して、相手の意欲や行動の軌道修正を行っていくことだと言えます。そして、本当に叱り上手な人は、同時に「褒め上手」でもあります。
叱るのは「期待の裏返し」で、先輩は失敗自体より、失敗への対処の仕方で新人を見極めます。主な失敗を一通り経験したら、お待ちかねの「やりたいこと」の出番。苦労や失敗も含めて考えれば、「やりたいことが見つからない」など誰も言わなくなるでしょう。
学生は、いいことばかり探しすぎだと、時々思います。自分の実力が足りていないうちは、人に引き出してもらうほかはないのです。たくさん叱られて、大きく成長しましょう。人は、期待していない相手には、何の感情も持たないものです。
問題は叱られなくなった時で、それは相手が愛想を尽かし、見捨てた証拠。気付いた時には大抵手遅れで、全ての努力が「おまえはそこでやっと頑張る奴なのか」と軽蔑を生みます。叱られるのは有り難いことです。