■「内定への一言」バックナンバー編


「語るべき夢や体験は誰にでもある。大切なのは、語るかどうかだ」




就活では過去の体験を振り返って未来の展望を描き、自分という人間の輪郭を明らかにしていきます。そんな作業の中、伝えたい自分が見えてきます。皆さんが頑張って探し当てた自分は、まさに『未来』に伝えるために掘り出した自分なのです。それを「こんなこと伝えていいのかなぁ」と遠慮しないようにしましょう。


夢を本番で引っ込めるのは、働きたくない場当たり人間のすることです。体験や感情はその人の中では常に正しく、あなたが大事だと思えば大事なのです。人に評価してもらうものでもないし、ましてや人の表情を予測して引っ込めたりするものではありません。


仮にピアノ演奏会で賞を取った経験を話すとします。ビジネスの話題ばかり考えている人事担当者がそれを聞いて、「ん?」という冷たい顔をしたとしても、「やっぱりこんな話題じゃダメだ…」とひるんではいけません。やるべきことは、その賞を取るまでにどれだけの努力をし、どれだけの悪習慣を克服し、どれだけ大切なイベントとして位置付け、そして受賞という貴重な達成がどれだけ自信と希望を与えてくれたか、を伝えること。


人が大事にしていることに耳を傾けない人事担当者など、それ以上話すのは時間の無駄。そんな低レベルな人間に自分を卑屈に当てはめる必要はありません。会社の姿勢も推して知るべしです。ピアノという一つの行動から仕事の姿を想像できないような人事担当者がいる会社は、いずれ社会が潰してくれます。あなたはあくまで、自分の体験に誇りを持ってアピールし、行くべき会社を審査すればいいだけです。



実際、大半の学生は「自分を押し殺すこと」が面接だと思っています。しかし実際は全く逆です。堂々と所見や展望を語りましょう。それが的を得ているかどうかは問題ではなく、評価すべきは、あなたが自分の未来をそのように建設的に描いている、という事実です。自分の夢を信じましょう。