■「内定への一言」バックナンバー編


「成功者、凡人、失敗者の全てが、結果を振り返って言う。

‘時間がなかった’と。」




時間は主観的な要素(資源)で、あると感じればあるし、ないと思えば欠乏を感じるものですが、客観的な有無はさておき、「まだ間に合う」と思わなければ行動は生まれません。大事なのは、あるかないかではなく、「あると思っているかどうか」です。



今、何かの期限に追われている人、追いかけているものがある人は、「自分は夢に間に合っている!」と心から思うことで、行動に対する最も効果的な動機付けができます。人は、「自分は間に合っていない(目の前の現実に「合格」していない)」と思った瞬間から、努力を放棄し、ただ終わることだけを企図した行動に走ります。



たとえば、誰もが体験したことがある、こんな光景を思い出してみて下さい。「間もなく、1番乗り場から、中洲川端行き電車が、発車します」と地下鉄の駅でアナウンスが流れています。アナウンス通り、電車は間もなく、出発しようとしています。ドアも当然、閉まろうとしているかもしれません。

しかし、その電車をまだ見ていない、たった今切符を買ったばかりの人が、階段を降りながら猛スピードで走っていくのは、なぜでしょうか?答えは一つ。彼は、「間に合う!」と思っているのです。


自分に「時間がある」と思えば必死の努力ができ、間に合うことも多くなります。遅れることもあるでしょう。しかし、必死の努力で味わった失敗は、次に生きる教訓となります。


「あ~あ、もうダメだ」と階段に向かうことなく、何本も電車を見過ごすような態度なら、間に合うものも間に合わなくなり、アナウンスが流れても走らず歩かず、のんびりと遅れ続ける人生を送るだけです。そのうち、アナウンスはあなたにだけ、聞こえなくなるでしょう。




「時間がない」と思えば、そういう根拠を次々と思い起こし、「以上の理由で、あなたは手遅れです」と証明してくれるのが、人間の心です。反対に、「ある」と思えば、そういう根拠を列挙し、「よって、あなたにはチャンスがあります」と証明してくれるのも、人間の心です。


成功するのはいつも、「時間がある人」ではなく、「時間がない人」ではもちろんなく、「時間があると思った人」だけ。やろうと思ってもなかなか集中できない人、今さら頑張って意味があるのか、と思っている人は、「間に合っていない自分」を正当化して気疲れしてませんか?




そう思っているのは、大抵、世界で自分一人だけですよ。嘘だと思ったら、周りの人に手当たり次第に聞いてみて下さいね。