「水の都」として知られ、日本からも多くの観光客が訪れるイタリアのベネチアが、大雨のため記録的な浸水被害に遭い、町の70%が水につかるなどの大きな影響が出ています。
「水の都」として知られ、世界遺産にも登録されているイタリア北東部のベネチアは、この週末にイタ
リア北部を襲った大雨の影響で、11日には水面が通常よりもおよそ1メートル50センチ上昇し、歴史的な建造物や住宅など町の70%が浸水する被害に遭っ
ているということです。
地元メディアによりますと、これほどの浸水はこの140年で6番目の記録だということで、道路に面した多くの店が閉店を余
儀なくされているほか、観光客や住民たちは、腰のあたりまで水につかりながら町を歩いています。また、ふだんなら大勢の観光客でにぎわう中心部のサン・マ
ルコ広場も完全に水につかっているため、人影もまばらで閑散としています。
湿地帯の上に作られているベネチアの町並みは、開発による地盤沈下などで水位の上昇に弱くなっていると指摘されており、町では2年後の完成を目指した防護壁の建設など、浸水対策に追われています。