車椅子で生活をする大富豪と介護者として雇われた若者の友情を、実話を基にコミカルに描い たフランス映画「最強のふたり」(エリック・トレダノ監督)が9月1日、公開される。昨年の第24回東京国際映画祭で「東京サクラグランプリ」と主演男優 賞に輝いた話題作。実家が特別養護老人ホームを運営するなど、幼い頃から福祉と関わりの深い“美しすぎる大阪市議”、伊藤良夏さんが大阪市内でインタ ビューに応じ、作品の魅力や福祉について語った。
(橋本奈実)
型破りな介護法
これまで、フランス映画はあまり見たことがなかったという伊藤市議。だが、今作は、実話を基に身障者と介護者の友情を描いたドラマと聞き、興味を持ったという。「すごく意外性のあるシーンから始まったので一気に引き込まれ、最後には胸に熱いものがこみ上げてきました」
《事故で首から下がまひし、車椅子生活を送る大富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)。新しい介護者募集の面接に、黒人青年ドリス(オマール・シー) がやってきた。生活保護申請に必要な不採用通知が目当てと言い切るドリスに興味を持ったフィリップは彼を採用。生活環境が異なる2人は衝突しつつも、次第 に友情を育み…》
介護経験のないドリスは、「固定観念」を打ち破る対応をする。が、それが逆に、傲慢で気難しいフィリップの心を溶かしていく。「何でも笑いやユーモアに変えるのは、相手への思いやりだと思う。大阪人がツッコんで笑いに変えるセンスも同じですよね」
