日銀追加緩和期待から円安 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~




日本が祝日のため円が買わるとの観測は裏切られ寧ろ円は全面安の展開となりました。
アジア市場では主要通貨に対し先週のドル安・円安の動きの調整的な動きがみられたものの全般に小動き状態が続きました。その後NY市場が始まるとドル円が一気に上昇。明日から始まる日銀政策会合で追加緩和期待が高まったためと思われます。QE3実施によるドル円の下落リスクが後退したことで、寧ろ日銀の追加緩和の可能性は後退していただけにこの動きは投機中心の動きとも考えられます。しかし、それだけに円買い期待に偏り過ぎていたとも言えます。今でも円高信仰は根深く、円売りには慎重な姿勢がまだ見られます。今回のQE3では国債を外しMBSだけを購入することから米国長期金利は景気回復期待から上昇。これまでの米国量的緩和はドル安容認と市場は受け止めたものの、今回は少し異なる動きがみられます。ECBの無制限購入でユーロの安心感が広がりユーロは上昇。FOMCでの無制限MBSの購入も同様に米景気回復を早めるものでドル買いとみることもできます。ただ、市場の主な受け止め方はドル安でありドルインデックスをみても5月に上昇に転じる前のレベル79まで下落。今年の安値が78付近でもありそろそろドル安の動きにも一服感が出始めるとみます。
一方で、主要な中銀の追加緩和は世界的な景気回復期待を高めることからリスクオンの動きは今後も継続するとみます。



<ドル円>
QE3が実施されたにもかかわらずドル円が大規模介入なしに79円付近まで上昇すると想像した人は少なかったのではないでしょうか。これまでのドル円は日銀の追加緩和期待が高まろうとドル円の下落を抑えることはできませんでした。それだけ、今回のQE3はこれまでとは異なるとみてよいかもしれません。もちろん、日銀が今回追加緩和を実施しなければ円高に振れることになるとみますが、それでもドル円の下落は一時的なもので終わりそうです。
クロス円の買いもまだ本格的なものではありません。ドルも下落トレンドに入ったことからドル円の本格的な上昇は望めないものの、少なくとも長期の下落トレンドに変化が現れたとみることができそうです。
今日のサポートは78円ミドルから25銭。昨日の高値78円90銭付近を超えるのは日銀の会合が終わってからとみます。


<ユーロ円>
ユーロ円のクロス取引の動きがNY時間に久しぶりにみられました。これまではユーロとドルの綱引きで動かされたユーロ円でしたが、昨日は円が主役で動きとみることができそうです。21時半にNY連銀製造業景況指数が発表され、その直後にドル円が上昇。ドル円の上昇がユーロドルを押し上げたことでユーロ円は上昇。103円85銭まで上昇した後に圧し戻されています。この圧し戻しはユーロ円ではなくユーロドルの調整売りが要因とみます。ユーロ円の上昇は一時的なもので本格的な買いはまだ始まってはいないとみます。102円85銭、102円50銭には買いが入るとみます。

<オージー円>
ECBやFOMC、そして日銀が追加緩和を実施すれば更にリスクオンの動きが強まりオージー買いは強まるとみます。
RBAの内部文書によると最大23の中銀が豪ドルを保有しており、これらが豪ドル高持続の要因となっているとしました。先月にスティーブンス総裁はこれらを意識してか豪ドル水準はやや高いと指摘。豪ドル高をある程度容認しているとも考えられます。国内要因以上に中国など外部要因で動きやすい豪ドルの宿命とも言えます。82円20銭から81円95銭付近がサポートとみられます。