月内で決着がつくと思われたギリシャ債務減免交渉は2月13日までに決着をつけるとギリシャ財務相が認識を示した事で期待が高まる場面も見られました。
しかし、1月に入り難航している背景にはギリシャが救済条件を実行できなかったことにあり、更に追加支援をせざるを得ない状況です。
これまで1300億ユーロとみられていた第二次支援策の規模では収まらず更に1450億ユーロに膨らむとの観測も浮上しています。
いくら財政削減策を決めてもこれでは今後も何処まで追加支援が膨らむのか、まるで泥沼に嵌まってしまったような状況と言えます。
これでは既にデフォルト状態といってもよいくらいで、新協定でEU27カ国中イギリスとチェコが参加を拒否した事でポンドは堅調な動きとなっています。
市場は英国が賢い選択をしたとみたのでしょう。
一方、米国側では昨日発表された財政赤字額が1.8兆ドルと4年連続で1兆ドルを上回るなど、こちらも泥沼状態と言えます。
昨日発表の1月消費者信頼感指数など予想を下回るなど米国サイドの問題も簡単には解決するものではなさそうです。
だから円買いに入ったわけではないでしょうが、ドル円は76円割れ寸前まで売られてきました。
昨日、財務省が発表した1月の介入額はゼロである事を分かりました。
昨年末に発表された米国為替報告書では米国が日本の単独介入に対し否定的な内容がみられて事が影響しているとの見方もあるようですが、それはあまり関係ないとみてよいのではないでしょうか。
円高が急速に進む時には今後も介入を行う用意はあるとみます。
ただ、毎回の事ですがこれだけ緩やかな円高の進み方では介入はやりにくくなります。
75円を割込むような時には要注意ですが。