冷静な反応 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

未明に行われたFOMC会合ではほぼ予想通りの結果となり市場も殆ど反応はみられませんでした。
発表前には追加の量的緩和第三弾の可能性を指摘する動きもありドルがやや軟調な地合いとなりました。
声明文の中で『経済見通しに著しい下振れリスクがある」とした内容がみられバーナンキ議長の記者会見ではQE3を実施するのではといった観測も高まりました。
しかし、記者会見では「経済情勢の進展は苛立つほど遅い」「著しい下振れリスクが残る」としたもののQE3に関してはその可能鵜性を残したものの今回は見送りました。
FOMC前後の動きをみるとポジションの偏りはそれ程ないと思われます。
この後G20が開催されることや今日の夜にはECBが政策会合を開き利下げを行うかどうか注目されます。
今回はFRBも動かなかった事からECBもこれまでの政策金利を据え置く可能性が高まったかもしれません。
そうなると、ユーロの下げは一先ず終わり短期的には横ばいかもしくは底堅い動きになりそうです。
注目は明日の雇用統計に移ったとみます。
声明では労働力市場の状況が脆弱であること、失業率が依然として高い事が指摘された事から明日の雇用統計で予想を下回った場合には再びQE3への期待が高まる可能性があります。
しかし、NY株式市場はボラティリティーが高いものの全般に底堅い動きがみられるものの欧州の動向次第ではまだ不透明な状況といえます。
今の時点で米国が最も懸念するものといえばユーロ債務問題の拡大リスクではないでしょうか。
そうであれば、今のところQE3実施の可能性は低いと考えれられます。
ドル円は昨日の海外市場で一時78円を割り込んだものの結局引け値ベースでは78円台をキープする事が出来ました。
ドル下落リスクの重要なイベントを一つ乗り越えましたが、まだG20やECB、そして雇用統計の三つのハードルが残ります。
これらを乗り越えてもまだ78円台を保つことができれば、今回の介入は成功と言えるかもしれません。
G20では各国からの通貨政策に対する声明文に日本への批判的な文言が入るかどうか。
もし、これまでの内容を踏襲するようであれば介入に一定の理解を示したとも考えられます。

クロス円の下落はまだ継続しており、もう少し下げ幅の余裕はありそうです。
そうなるとドル円は強いサポートである77円75銭を一時的に割り込み半値戻しに当たる77円50銭付近までの下落も視野に入ります。