EU財務相会合と米経済指標 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

ドル円は更に下落し一時75円73銭の史上最安値を更新しました。
昨日もセミナーでお話ししましたが円高更新に少し神経質になり過ぎの様な気がいします。
マスコミは仕方ないとしても75円78銭から5銭円高が進んだだけでお盆をひっくり返したような報道は如何なものでしょうか。3月17日76円25銭、8月19日75円98銭、10月21日75円78銭、そして昨日10月25日75円73銭とまるで薄皮を剥がす様に少しずつ円高が進行しています。
一旦円高が更新されると直ぐに買い戻しが入るパターンが特徴ですが、数銭の差額を取りに行くのにリスクが余りに高過ぎる取引です。
また、円高は日本経済にとって確かにデメリットが大きいものの、それが長期間続く事が問題であって数銭円高が進んだ事自体はそれほど大した事とは言えません。
ただ、それが長期間継続するという事や他の通貨も同様に円高が進行する事になれば輸出競争力がそがれることになります。
今回の円高は米国の量的緩和策第3弾が次のFOMCで実施される可能性が高まった事からのものと、26日のEU財務相会合がキャンセルされた事でリスク回避の円買いが強まったためと思われます。
昨日発表された米国消費者信頼感指数やケースシラーが予想を下回ったことがイエレン副議長やダドリーNY連銀総裁などのQE3発言が現実味を帯びることになったと言えそうです。
確かに、彼らは金融政策などを変更する際は前もって影響を和らげるために少しずつサインを送る事があり今回もその可能性も考えられます。
しかし、QE3は新興国も含め投機マネーによる副作用が大きいためかなりの抵抗があるもので、そう簡単に実施してくるとも思えません。
EU財務相会合が延期された事もそれだけ難航しているといことは結論をどこかで出してくる可能性が高いと考える事も出来ます。
それまではドル円の売り仕掛けは出易いと思われますが、その下落幅は限られそうです。
日銀の追加緩和策も5兆円規模であればそれ程影響はなく、介入も既に市場はその効果が限定されるという事を承知しており戻し売りをまっていると思われます。
いずれにしても、流れに逆らわずに行く事が大切です。