中国GDPが3期連続で減速した事やドイツの10月ZEWがマイナス48.3と前回のマイナス43.3から更に悪化。
また、ムーディーズがフランス格付けを引き下げる可能性を示唆した事など欧州債務リスクが拡大するなどアジア~欧州市場にかけて悪材料が軒並み現れました。
しかし、NY時間に入るとNYダウの上昇に伴いじりじりと買い戻しが強まるなかで英ガーディアン紙がドイツとフランスがEFSFの規模を2兆ユーロに拡大する事で合意したと報道されたことでユーロは1.38前半まで100ポイント近く上昇しました。
しかし、その後ドイツ報道官が依然としてEFSFを巡り独仏が集中討議をしているとの報道によりユーロ売りが強まるなど方向感のつかみ難い動きとなっています。
ただ、これだけ討議しているという事は何らかの合意がされる可能性が高いとみてよさそうです。
日本の円高対策については「あらゆる措置を排除しない」とし政府日銀の専門組織を管理する枠踏みを導入する考えを示しました。
しかし、内容的には目新しいものは見られず瞬間的にドル円は上昇したものの短期のショートカバーが終わると元のレベルに戻る往って来いとなりました。
結局昨日は殆どのクロス円が上下に揺さぶられた後底堅い動きとなり、一先ず下落の勢いはこれでひと段落したとみてよいかもしれません。
NYダウは前日の246ドルの下落から一転して180ドルの上昇とアップダウンは続くものの底堅さが感じられるだけに、リスク回避の動きはそれ程目立ちません。
米国経済指標もやや改善の兆しが見られる事から23日のEU首脳会議までは期待感が底を支えてくるとみます。