昨日から予想された通りギリシャの信任決議案は先ほど可決されました。
可決には賛成が151名必要とされたところ賛成155名、反対143名と辛うじてパパンドレウ首相が支持されました。
発表直後は買われたものの上値ではすかさず売りが出るなど結果的に織り込み済みという事からユーロの上値は重い展開となりました。
結局、この信任案が可決された事はステップの第一歩であり、早速来週28日には中長期プラン(5カ年緊縮財政計画)投票が予定されています。
デフォルト回避のためには支援融資を受ける必要があり、パパンドレウ首相は780億ユーロの財政緊縮策を何とか合意させなければならず、ユーロは積極的に買い難い状況は今後も続くとみられます。
一方、本日はFOMCの発表とその後のバーナンキ議長の記者会見を控え慎重な動きとなりそうです。
QE2が今月末に終了となる事を確認するとともに、ここ最近の景気回復ペースの遅さに対して強い表現になるのか。
或いは、原油価格の下落傾向など景気の下支えとなる事を強調するのか注目されます。
また、米国の財政赤字削減に関して前向きな動きがみられる事から債務上限引き上げの可能性が高まるとともに、市場の動揺も一先ず後退する事になります。
今回の不信任投票やFOMCなどをみているとイベントリスクが終わった時点ではリスク後退の動き強まり、次のイベントが近づく度に再びリスクが高まるという繰り返しのように思えます。
昨日のドル円はよく80円が割れなかったといのが正直な印象でした。
誰も手を出したくないというのが本当のところかもしれませんが、それにしてもこの静けさは不気味な程です。
動きだす切っ掛けは一体何になるのか今のところ想像できませんが、米国の景気回復がはっきりし長期金利の上昇が始まる時かもしれません。
今日のバーナンキ議長の発言に注目したいと思います。