半信半疑で、恐る恐る円を売始め | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~


市場ではまだ円高信仰が根強い証拠でもあるのでしょうが、それだけ底堅さが増してくるかもしれません。
どうしても上昇局面ではドル売りを先行し易い事からドルショートが溜まり易くなるからです。
円高論者の背景にはリスク回避には円を買って海外の資産を売る動きが強まるとの見方が依然あるようです。
また、ドル円は、今回の東北巨大地震がなくてもいずれ円の最高値を更新したという考えが強いようです。
その可能性もあったのかもしれませんが、実際に今回の協調介入を引き出した事は今後円高に向かう動きに対して大きなブレーキをかけた事は確かでしょう。
また、今回の災害で日本の貿易黒字は一時的にでも赤字に転落する可能性が高まります。
これは、1995年の時にも貿易黒字の減少が円安の流れを強めるといった事が同様にみられました。
今回の急激な円高は日本が海外資産を売るという海外勢の思惑が大きく影響したともいえます。
ドル円は介入後のレンジの上限である81円30銭を上抜いてきたもののまだドルの上昇が始まるのか半信半疑で、恐る恐る円を売ってきているようです。
次の上値レジスタンスは介入後の高値82円ちょうど付近となります。
その上の83円30銭付近を越えて行くには米雇用統計前後になるかもしれません。
ドル円の底値が当面なくなったとみなされるまではまだ本格的に買いが出にくく、同時にクロス円も短期的な動きが続くと見られます。
特に、ドルの上昇が始まると同時にユーロやポンドの売りが強まる事でクロス円は全般にそれ程大きな上昇は繋がりにくくなりそうです。
豪ドルの上昇も来週のRBNZの決定会合をみてからとなりそうです。