今週に入りドル円は80円70銭~81円30銭と60銭幅の狭いレンジ内でもみ合いが続いています。
クロス円もユーロとスイス以外はほぼ底堅い動きとなり、円を絡んだ取引には手が出しにくい状況となりました。
市場は再び欧州の財政問題に注目が移り始めています。
昨日もポルトガル議会は政府が提案した緊急財政プランを否決した事でEUからの救済措置を受ける可能性が高まります。
ポルトガルだけではなく、他の財政問題を抱える諸国に対する懸念が拡大するとの懸念が強まりユーロの下落に繋がりました。
利上げ期待からのユーロ買いも1.42ミドルを超えられなかった事で利食い売りが先行し易いタイミングでこのようなニュースは更にユーロの上値を重くしています。
また、ここにきてポンドの利上げ観測も高まりユーロポンドの売りがユーロの売りを加速させたと考えられます。
<ユーロポンド>
ユーロポンドは上昇チャネルのサポートラインまで下落しており、そろそろ上昇に転じる時とみる事ができます。
ただし、0.8640付近を割り込み始めると短期のトレンド転換となる可能性が高まるため注意する必要があります。
<ユーロドル>
もし、ここでユーロポンドが上昇に転じるとするのなら、ユーロの下落もそろそろ第一弾の終了に近いと考えられます。
ユーロドルの50%戻しにあたるレベルが1.4050付近か、61.8%戻しの1.4015が下値のターゲットとみます。
<ユーロ円>
ただし、もしユーロを買うのであればドル円の協調介入の効果を信じユーロ円の買いの方が安心感はあるかもしれません。
ユーロ円の下値は38.2%戻しの113円70銭付近となり、このレベルは協調介入の時の唯一もみ合いが見られたところです。


