ドル買いとクロス円の売りの綱引き | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

先週金曜日はクロス円も含め週末のショートカバーなどでドル円は底堅く推移。
円高対策のための管首相と白川日銀総裁会談が週明けに持ち越されたものの、依然介入警戒感は残った模様です。
この日はユーロ売りも加速。ウエーバー独連銀総裁はECBが緊急の融資措置を解除する時期を決定するのは来年1-3月にすべきとの考えを示したことが要因。
これにより、当面ECBの緩和策は米国同様長期化するとの見方が強まりユーロドルは強いサポートとみられていた1.27ミドルを抜けて1.2664ドルまで下落。
このサポートを抜けた事でテクニカル的には1.25ドル付近までの下げの可能性が高まったとみます。

ギリシャなどの国債利回りが高止まりした事でユーロに対する懸念が高まるとの観測も聞かれるものの、状況が特にここにきて変わったわけでもありません。
6月から始まった対ドルでの買い戻しが終了し、高値を付けてからの下落の延長と見た方がよいかもしれません。
これにより、ドルの買い戻しがユーロだけではなく全般的に強まればドル円への買いが強まるという見方もできます。
しかし、一方でユーロ円などのクロス円の下落がドル円の上値を抑えることにもなります。


先週末に行われた豪州総選挙の結果は与党野党共に過半数割れとなった事で、今朝方から豪ドルが下落。
5月の英国選挙結果がやはり両党の過半数割れとなった事でポンドが下落したイメージが影響したと思われます。
これにより、豪ドル円の売りも一部観測され76円を割込む場面も見られました。
しかし、先週末に付けた75円50銭を割込む程の勢いは見られず、クロス円全般への影響は今のところ限定的と見られます。

ユーロ円の下落が他通貨のクロス円への影響にそれ程影響を及ばす事がなければドル円はドル上昇の影響が幾分勝るかもしれません。


今週は政府と日銀の円高への対策の結果発表後に市場が失望するかどうかが注目されます。
一方で、欧州危機が広がる材料が出てくるのかどうかが注目ポイントとみます。

今日の18時からラジオ日経「藤崎奈々子のALL外為ナビ!」で今週の相場に関して詳しくお話しいたします。