最安値まであと5円 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

昨日の日本のGDPが予想を大きく下回った事でドル円が再び85円手前まで下落。
しかし、日本のGDPが予想を下回った事で何故円が買われるというのも不思議な話ではあります。
世界景気の減速懸念が強まることからリスク回避が強まるという理由付けもいま一つ納得に乏しい。
日経平均が下落した事でNY株式市場の下落が強まるという事かもしれないが、結果的にNYダウは終値では前日とほぼ変わらず。
寧ろ、円の長期金利が0.94%台に下落し、管首相も円高・経済対策の検討に入る事を明らかにした事で円売り材料と判断してもよさそうな材料でした。


先週末にドル円のショートカバーが出た事で寧ろ売りやすい状況であったともいえます。
材料はともかく売りのタイミングを探していたように見えます。
先ほどから85円を目の前に攻め倦んでいるのは短期筋のショートポジションは相当膨らんでいる証拠かもしれません。
一度85円割れをしていることからそれ程抵抗はないはずですが、クロス円の売りが続かない事で突っ込みきれないようです。


<ドル売りか円買いか>
最近の相場の主役はドル売りから一時的に円買いに移ったように見えます。
ドルインデックスをみてみましょう。
ドルインデックスをみると欧州危機が始まる直前の4月には80付近にいたものがユーロ売りが強まると6月半ばには88.70まで上昇。
その後、欧州危機が終息し始めるとドル売りに転換しました。
この動きはユーロショートの買い戻しと同時に米国景気鈍化が現われた事によります。

しかし、ユーロが節目と思われた1.3ドルを超えるとショートカバーが強まり更に1.33ドルまで上昇したところで再び下落が始まりました。
その時のドルインデックスは80付近となり、ユーロ危機の始まる直前のレベルまで戻したことになります。
そこから、再びユーロドルは下落しドル高の動きが強まりました。

その下落のタイミングはユーロ円などクロス円の売りも大きく影響したと考えられます。
それは同時にドル円の下落とも絡むものです。

ドルインデックスは現在82.5まで上昇。
結局、その間最も動きが目立ったのはドル円の下落という事になります。


ドル円はリスク回避の動きから円が買われるという見方と、中国が円債を買っているという報道などをベースに投機的な動きが強まったとみます。
ここまで来ると、ドル円は95年に付けた79円75銭を当然意識することになり、市場はそれを試す展開が強まります。


30年余り続いたドル円の下落トレンドに変化がなければ、ドル売りに乗っているだけで為替益を稼ぐ事ができるだけに説得力はあります。
しかし、これまでのようなドル売りの玉がまだ続くのかは疑問です。
いずれにしても、最安値まで後5円ほどです。
この3ヵ月で既に10円近く下落しており、ここから5円下がるかどうかの議論はそれ程重要なものではありません。


寧ろ、そこまでいったところで95年の時のように145円まで上昇に転じる可能性もあるわけです。

新値をつけるかどうかを意識するよりも、実を取りに行く事を考えたいと思います。


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