「英国の公的債務は先進国で最大となり難しい課題である」と格付け会社フィッチがレポートで指摘。
更に、EU統計局はブルガリアに調査団を派遣したことなどから欧州株式市場は弱含みで推移。
NYダウも前日に引き続き軟調な動きからスタートしたもののFRB議長の「米国は二番底に陥る可能性は低い」との発言もあり徐々に底堅い動きに変わり、引けにかけては更に強含みで引けました。
ドル円もNYダウの動きを見ながらの動きとなり、一時90円83銭まで下落した後は買い戻しの動きが強まりました。
ドル円の動きを見るには今のところNYダウの動きを注視する必要がありそうです。
昨日のダウの上昇は先週末から400ドル以上の下落反動とみるのか、或いは上昇過程での下押しが終わったのか。
判断は難しいところですが、気になるのは昨日の戻しでも1万ドルの大台に乗せられなかったことです。
1万ドル手前では戻しを待ち構えて売りが並んだと想像ができます。
その売りを押し戻すだけの力がなかったということになります。
本日のNYダウが再び下落に転じればドル円も上値の重い展開となりそうです。
ただ、ドル円は90円ミドル付近がレンジの底を形成し始めていることから下げも限定的となりそうです。
寧ろ、NYダウが上昇した時の方がクロス円の買いが強まることからドル円にとっても反応しやすいとみてよいかもしれません。
ただ、今日の日経平均や上海総合指数は軟調なスタートとなっており、今日のNY市場もあまり期待はできそうにありません。
ユーロドルは底堅い動きが続きます。
ハンガリーやブルガリアなどもギリシャと同様に粉飾決済の疑いが深まるなど、不信感は欧州全般に広がりそうです。
ただ、昨日の市場ではユーロ売りは見られず、寧ろ不透明感が払しょくされるものとして捉えたともいえます。
先日ベルギー財務相がユーロドルは1.2ドル付近が欧州経済に沿った水準であるといった発言が影響しているのかもしれません。
ユーロが落ち着けばNYダウの売り圧力も一先ず遠のくと考えられますが、まだそこまでに至るにはもう少し時間が必要のようです。