2020年/ 75冊目
読書期間/2020.06.28〜06.28
『 真訳 論語 より良く生きる言葉 』
翻訳者/ 吉田真弓
2011.07.24 第1刷発行
発行所/ 株式会社 イーストプレス
真訳というより、かなりの超訳かな?という感じですが、どんなものが論語なのかということは、きちんと捉えることはでき、わかりやすい一冊。現代語訳したものがちゃんと併載されていないのはちょっと残念ではありますが、簡潔に論語の唱えるエッセンス的なものは感じ取れますし、いわゆる自己啓発本にはないものが綴られています。
薄っぺらのものではない、心にスッと入り込み、落ち着かせてくれるものが…そして、先人の足跡に学ぶことが必要だと改めて思った次第です。
巻五 子罕(しかん)からの…
「言葉の真意を大切に」
“道理の通った言葉なら、おのずと人は従う。そのような言葉を聞いて、自分のあやまちを改善することが大切だ。
ものやわらかな言葉は人を喜ばせるが、重要なのはそうした言葉の真意を訊ねることだ。喜ぶだけで真意を訊ねずに、ただ従うばかりで改めなければ、どうしようもない。”
意図する意味合いを感じとらずに、闇雲に相手のいうことを信じ込み、拡散し、世の中…社会を惑わすことの多さ、自らが信じるものが正義であると思い込んでしまう愚かさ、2500年の前から人がどう生きればいいのか?という問いに応えるものがあります。
バランスのとれた生き方の難しさ、そしてありのままの自分を誤魔化さずに認め理解することの難しさも改めて痛感。