↑前回のあらすじです。合わせて呼んで頂きとよくわかります。

 

鬼~トッケビ~

3話ー③言えない思い

 

あの日、ウンタクが何か言いたそうに

していたあの日。




一幅の絵のような2人の佇まい。

ウンタクが言った言葉を思い出し1人思い出し

思わず笑みがこぼれる。



「おじさん、すんごくカッコいい!!」


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素直にカッコイイ思っていた事を言えなかったウンタクが

最後に本音を伝えたかったのか。

シンはただ、嬉しかった。

嬉しくて、1人でにやけていた。

 

「おぅ~。おじさん、すっごくカッコいい!!」

同じ言葉を言われて振り向くと…

 

ドクファだった。

「いやぁ~、一枚の絵みたいだね。」

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「同居人は?」

「まだだ。」

「確かに、夜勤が多いもんね。

ね、おじさん。僕も死んだら死神になろうかな?

あの人みたいに死者の魂を迎えるんだ。」

 

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「お前は死神にはなれない。

前世で大罪を犯した者だけが死神に…」

ここでハタッと気づく。

 

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ドクファは何故、彼が死神だと知っているのか?

 

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「え?あの人大罪人だったの?

すげー、ヤバ。殺人犯だった?」

「何故、分かったんだ?」

 

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「おじさん。聞くのが遅いよ。…おじさんが前に

部屋を雲だらけにした時、あの人は顔色1つ変えなかったし

それに、2人の会話でも分かった。」

確かに、無防備に言葉を選ばず2人は会話していた。

 

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「大体、あの青白い顔に黒1色の服は…」

とそこに。

死神がいた。

 

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「…芸能人みたいだな。って…。」

取り繕うも、もう時すでに遅し。

「じゃ、僕はこれで。」

 

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と言って、逃げ出したドクファだったが…

 

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瞬間移動してきた死神に追い詰められる。

「お前、なんで俺が死神だって知ってるんだ?」

 

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「今の瞬間移動みたらわかるでしょ。」

「それもそうか。」

素直に納得する死神。

 

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「お前のせいだぞ!!陰口好きの鬼め!!」

 

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「自業自得だろ。

前世は大罪人の死神め!ふん!」

ざまぁみろ!と言わんばかりのシン。だが…

 

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シンの放った一言が、思いのほか

死神の心を傷付けたようだ…。

悲しそうな瞳でシンを見る表情に…

 

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さすがに指さした手を下した。

 

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いたたまれなくなった死神。

そのままの勢いで自分の部屋へと戻って行った。

 

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バツの悪そうな表情のシン。

 

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「どうすんの?かなり、傷ついたみたいだよ」

 

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「俺も戸惑っている…。」

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

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「大罪…か。」

シンに言われて考えてもいなかった

前世に自分が犯した罪について考える死神。

「不孝、不忠、不遜…不羈、不倫…」

いくつも並べてみても自分が犯したであろう

大罪にしっくりこない。

 

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「いくら考えても大罪人のはずがない…」

「あぁ、違うよ。」

「何しに来たんだ?」

見るとシンが戸口に立って神妙な顔をしている。

 

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いや。神妙なわけではなく

ただ、自分でも言い過ぎたと思い素直に謝りに来たのだ。

シンの言葉を借りるなら

『責任ある行動、良い人になる努力』を

しに来たというわけだ。

「…さっきは悪かった。」

 

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「で?どれが違うと?」

「不孝?」

「出てけ。」

「…ウケを狙った。お前が前世、大罪人であろうと

私は気にしない。そんな事、重要じゃない。

…どのみち、俺はお前が嫌いだし。」

 

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そう言われて、思わず吹き出してしまう死神。

「あ。笑ってしまった。笑ったらダメなのに…」

2人は気づいていないが

意外と気の合う2人なのだった。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

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「最初はおじさんが、すぐに追い出すと思った。

でも、以外と2人は上手くやってる。」

「…記憶を失くして苦しむ者と

忘れられずに苦しむ者…。お2人はお互いに

慰めあっておられるのだ…。

ふぅ…。私たちはお2人の長い人生の

一瞬を共にするに過ぎない…。」

 

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「え?じいちゃんも知ってたの?

…あぁ、マジで外で正体がバレないか心配だよ。」

「お前は自分の心配をしておれ!!」

勝手に死神に家を貸し出した

ドクファの罪はおじいさんにとっては

大罪なのである。

ドクファはカードを取り上げられた…。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

ある日会長付きのキム秘書を連れて

やって来たのはドクファが8歳の時に

もらったというビルの前。

 

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「9歳の時は何を?」

「お説教」

「今もかカードの使い過ぎで怒られてますね」

「だからこのビルを売ってお金を工面しようと

思ってたんだ。片付けてほしい。」

 

 

 
そう言うドクファだが…。
「まず、1つ目にこの店は廃業していないので
簡単にはいきません。
2つ目に…私は会長の御命に従って
尾行しているにすぎません。」
と、キム秘書に言われ…ドクファが懇願しても
かわい子ぶってもダメなものはダメだと。
きっぱり断られてしまうドクファだった…。
「1回だけ助けてくれない?」
ドクファの新しいカードは一体、手元に届くことが
あるのだろうか…?
 
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

鬼がいると分かってこっそりと

部屋から出てきた死神…。

 
 
案の定…
「どこへ?」と、呼び止められる。
「スーパー」
「レパートリーがないな。嘘つくな。」
 
 

「俺がそんなに信用できないか?」

「当然だろ。本当はウンタクの所に行って

あの子を迎えに行くつもりだったろ?」

「…俺は今やあの子の味方でだぞ?」
「なんでお前が??」
 
 

「花嫁が剣を抜けば、死ぬんだろ?

海外よりもあの世へ行って欲しいよ。

…今は見えなくてもいつか見える日が来るって信じてる。

おれはそれに賭ける!」

 
 
 

「いいだろう。1つ、約束しろ。

あの子に手を出さないと。」

 

 

「急になんだよ。

「約束すれば、私が消えるーー。」

「ほんとか?ホントに遠くに行くのか?」

「ただし、あの子に手を出そうとした瞬間…

ぱっと、戻ってくるからな。」

 
 
「いつ発つんだ?」
「あさって。」
捨て台詞のようにしてスーパーの自動ドアを
出た瞬間、どこかにいなくなったシン。
 
 
ついて出てきた死神の前には誰もいなかった。
 
 
…冗談で言ったのに、真剣なシンの表情に
複雑な思いの死神だった。
 
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

消えたシンは何処へ…

ここは、ウンタクの叔母の家。

今ではもぬけの殻になった空き家だ。

なぜ、ここに来たのか?とシンも戸惑っているようだ。

 

 

と、そこへ…

 
 
ウンタクが現れた。
門を開けたら目の前にいたシンにウンタクも
面食らっているようだ。
 
 

「誰にも見られてない?」

ウンタクに連れられてそそくさと外に出てきたウンタクとシン。

 

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「おばに見られたら大変よ。

みんな、寝てた?」

「…知らない。」

ウンタクはシンのおかげであの、叔母家族が

もうこの家にいないことを知らない。

「あぁ。びっくりした…。ところで…家まで何しに来たの?」

 

 

「もしかして…私に会いに来たの?」

「…そうかもしれない。」

「え?なんて?」

「…少し君の事を考えていたら…

いつの間にか来ていた。」

 

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「…なんで?私は鬼の花嫁でもないし、キレイでもないし…。

いつも、迷惑ばっかりかけてるのに。」

「この会話がしたかったみたいだ。」

 

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「顔を見たから、もう行くよ。

…それから叔母一家は消えたから安心しろ。」

 

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驚くウンタク。

「おばさん一家が消えたですって?

いつ!」

「君こそ、何で家に?」

そう問われて…口ごもるウンタク。

「ちょっと、ある物を撮りに来て…。」

ちょっとの用件で危険を冒してまで家に戻ったのは

何故か…?

「じゃ、行くよ。」

そう言って去っていく後ろ姿に

 

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なんとなく寂しさを感じるウンタクだった…。
 
 
ウンタクが危険を冒してまで取りに来たものは
あの日、初めて海で会ったあの日。
シンが手にしていたソバの花のドライフラワーだった。
 
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色褪せたけれど、大切なウンタクの…
いや、2人の思い出。
花言葉は『恋人』
 
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