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鬼~トッケビ~

第2話・③「シルエット2人」

 

 

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「もうすぐ、遠くに行くからもう呼びだすな。」

自分がそう言っておきながらも

どこからか、たなびく煙に…

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自分の手を見つめるシン。

(ウンタクが呼び出すと手から煙が出るため。

ロウソクの火が消えるからか?)

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所が自分の手から出ているわけではなく…

犯人は。ドクファだった。

ドクファがタバコを吸っていたのだった。

そして、この表情…。

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シンが不機嫌なせいで、家中が雲だらけ。

 

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「入道雲でも出してるのかと思ったら…」

 

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「これは…女のせいだな。300年ぶりに女と会話して

相手を傷つけたんだろ?」

 

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「俺が何?誰が?どこで?」

「夫婦喧嘩でもしたんだろ?

何?実家に帰りますって?」

「え?何?何?彼女が出来たの?

すっごい。美人?」

「19歳だと。」

「嘘だろ!美人?」

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「変なことを吹き込むなよ。死神め。」

その言葉に固めるドクファ。

そう言えば、ドクファはこの角部屋の住人が

『死神』だということは知らない。

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「死神を甘く見るなよ。女で頭いっぱいの鬼め。」

この会話に、付いていけていない様子のドクファだった。

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どこかに出かける様子のシン。

死神とすれ違う。

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「どこに?」

「スーパー」

「お前は?」

「クリーニング屋に。帽子を出そうと思ってな。」

2人が同じ時に出かけるとは珍しい。

そして…

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偶然にも、ウンタクの家で再会した2人。

「ここはスーパーか?」

「お前こそ。ここは、クリーニング屋か?」

「…あの子はいないぞ。」

「お前が殺したのか!?」

「( ̄∩ ̄#死神に対して、無礼だぞ。」

「人のうちに土足で上がる方が失礼だろ。」

「…あの子は?鬼が逃がしたのか?」

「お前が殺したんじゃ?…逃げろと言いに来たところだ。」

「逃げても無駄だぞ。」

「そうだな。でも、10年は稼げる。

どうせ、お前には見つけられないから。」

「とにかく、どこに逃がしたんだ?」

2人がそんなやり取りをしている中…

話の中心、ウンタクは?

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バイト先の店にいた。

「大丈夫だもん。あそこは最初から私の家じゃないんだから。」

嫌な思いばかりさせられる、叔母の家より

一人の方がよほど気楽だと思っているウンタクだったが…

急に何を思いついたのか…

 

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あちこち走り回ってなにやら探している…

「すみません~」

そう言いながら。

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と、そこへ。

「ちょっと。」話しかけるいつもの幽霊。

「あ。話があるの」

見つけたが早いかウンタクが息せき切って

話し始めた。

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「私を鬼の花嫁と言ったのは、なんで?」

「あぁ、その事?…おばぁさんから聞いたのよ。」

 

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「私が思うに…。あんたの母親が美人だったから助けたんだよ。

つまり…今にも息が止まりそうだったのに

生き返ったのさ。」

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「真冬だってのに、桜の花びらが舞ってて…

すごーく、綺麗だったよ。」

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「え?じゃぁ、鬼が母を助けたの?」

「そうだよ~、本来は母娘死ぬ運命だった。

すぐに、死神が来たからね。」

「自分の花嫁を自分で助けたのね~。

ロマンチックぅ~(〃∇〃)」

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「そうだったんだ…。

じゃぁ、あの人を恨む資格なんてないんだ…。

あの人のお陰で私が生まれて、母とも

9歳まで暮らせたのね。」

自分と鬼の運命的な関係が分かったウンタクだったが

そうとも知らないウンタクはシンに怒り

捨てセリフまで吐いてしまった。

「どうしよう…」

そういうウンタクに幽霊たちは

「もう、結婚するしかないね。」

そういうのだった…。

結婚するには、胸に刺さる剣が見えないといけない。

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

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(アルバイト、チ・ウンタク)

ウンタクのバイトの店まで来た叔母。何を企んでいるのやら…。

 

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「ちょっと、ここにチ・ウンタクって子はいるでしょ?」

振り向いたサニーの美貌に驚く、叔母。

 

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「…驚いた。客じゃないんで。今すぐ社長呼んでくれる?」

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「どんな御用ですか?私が社長ですけど。」

「…そう。ちょっと、あんたさ。うちの大事な姪っ子。

こき使わないでくれる?」

いきなりの、言葉。

「…ほんとに大事なんですか?」

「はぁ?何だって?」

「ウンタクは学校にいる時間ですけど…?」

「そうそう。だからここに来たのよ。」

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そこに、おもむろに電話をかけ始めるサニー。

「あ、お兄ちゃん?久しぶり~。私は相変わらず。

知らない叔母さんが変な言いがかりをつけてるけど

大丈夫よ。え?今でも、女も殴ったりするの?

それはダメよ~。男女平等?

今から来るの?ここの住所は…」

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それを聞いていたウンタク叔母はサニーの一芝居に

恐れをなして

「帰るわ。帰ればいいんだろ?

私、帰ります。」

そう言って、そそくさと店を後にした。

 

「まったく、変な女。ウンタクめ。見つけたらただじゃ置かない。」

と、そこへ。

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強面の男2人組。

「あ。家まで来なくても、連絡したのに。」

「その態度はなんだ?到底金を借りてる人間とは

思えねぇなぁ。こっちだって、暇じゃないんだよ。」

「通帳が見つかったら返すって。

姪が家出しちゃって困ってるんだよ。」

「俺は、あんたが電話に出ないんで困ってんだよ。

車で来たから、ドライブ行こうぜ。」

「…あ、あたしを殺しても金は手に入らないよ。

あの子の後見人はあたしだからね。」

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「いつも、保険金の話をするけど、ほんとにあるのか?あ?」

「あるって。ホントだって。あの子の母親が

自分とあの子に8年も保険掛けてたんだよ。

1億5千万ウォンも。」

「なのに、すぐなくなって。また作り直すと

また無くなる。絶対、姪が持ってるんだって。」

「姪が通ってる学校は…?」

上手く、ターゲットをウンタクにすり替えることに

成功した叔母。無き姉妹に対しての

情のかけらもない。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「ちょっと、学生さん。いいかな?」

「どなたですか?」

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「学生が家出なんてしちゃダメだ。」

「何ですか?」

 

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「おばさんが心配してるから。」

 

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瞬く間に車に乗せられて拉致されてしまったウンタク。

 

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だれも、この事に気づいていない。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

ウンタクの一大事に肝心の鬼は…

優雅に食事中。

 

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ちなみに死神は『菜食主義者』

鬼は…言わずもがな『肉食』。

 

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いつも、食事をしながら喧嘩をする2人。

今日も争いは鬼の一言から始まった。

「1つ気になる事があるんだが。

20年分の家賃、どうやって工面したんだ?」

「葬儀や法事の時に路銭を供えるだろう?あの世への交通費。

あれを300年貯金した。だから、絶対にここは出て行かないからな。」

「ふ~ん。貯金。久しぶりに聞く言葉だな。

私には無縁な言葉だな。金ならうんとあるから。」

 

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そんな、小さい下らないケンカをしている場合ではない。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

車で連れ去られたウンタクは…まだ、拘束されていた。

 

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日が暮れて夜の帳が落ちても解放してくれるような

見込みはなかった。それどころか、通帳のありかを訊く

口調も方法も粗さを増すばかりだ。

 

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鞄をひっくり返され、鞄の底も切って調べる。

なんとか、ウンタクはシンを呼び出そうと

機会を伺っているのだけれど…

 

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少しでも、妙な動きを見せると

すぐに気づかれてしまう。

「どこにやったんだよ!あ!」

「ほんとに知らないんです。持ってるのは叔母です。」

 

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「お前が持ってるって言ってたぞ?

どっちかがウソ言ってるんだよ。そうだろ?」

「白状しやがれ!!」

 

その時、何かが光った。

 

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「お前、今どこに向かってんか分かってんのか?

女が、人気のないところに連れていかれるのは、ものすごく

アブねぇんだぞ。

…通帳。どこに隠したんだ?」

「ほんとに知らないんです。」

泣けど、叫べど通用する相手ではない…。

その時、車が急ブレーキをかけた。

 

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「急になんだ!!」

「兄貴、あれ…」

 

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言われて前を見ると…

一つ、また一つ…。

街頭がズバンッ、ズバンッと、音を立てて

消えていく。

 

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そして最後には、真っ暗になった。

 

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車のヘッドライトだけが前を映し出す。

と、そこへ…

 

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浮かぶ、シルエット…。

 

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シルエットはやがて大きくなり車の中にいるウンタクにもはっきり見える。

 

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2人が来てくれたことが。

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「……」

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近づいてきたシンの顔は

言葉通り、鬼の形相だった…。

 

第3話に続く…